自分の得意分野なら気楽に始められる!

 米国の弁護士の例でわかるように、当初のプロボノとは専門性の高い職業の人が担うものと考えられていました。ところが、米国のタップルートファウンデーションという団体が、プロボノをもっと幅広いビジネスパーソンの専門性を活かした社会貢献活動として再定義したのをきっかけに、プロボノが活性化し、普及していったといいます。

 プロボノはボランティアの一種になりますが、イタリア人のシェフのたとえでわかるように、自分の得意分野の専門性を活かすことができます。おにぎりをつくるよりも、パスタをつくるほうが生産性が高いわけです。

 ボランティアを始める際には、自分に何ができるだろうと不安になりがちですが、自分の得意分野なら気楽に始められそうです。また、高い生産性で貢献できれば、充実感を得ることもできるでしょう。

プロボノに挑戦してみよう!

 しかしプロボノに参加するには、ビジネスパーソンとして高い専門性が必要とされるのではないかという心配する人もいるでしょう。自分には専門性がないのに、と考えてしまうかもしれません。

 その点は、心配する必要はないと筆者は考えます。プロボノで求められる専門性は、ビジネスパーソンでも参加できる領域にどんどん広がってきています。

 社会人経験2、3年目の人たちでプロボノに興味があり、参加したいと思っても、業務経験も浅く、プロボノに参加する専門性が足りないのではないかと躊躇されている人も少なくないようです。

 しかしそんな場合でも、筆者は、まずはプロボノに挑戦してみることをお勧めします。なぜなら、プロボノでは多様性が大事であり、年代も幅広いからです。社会人2、3年目という立ち位置だからこその視点や発想もあり、貢献できることは多いはずです。そして社会人2、3年目の専門性で、プロボノで貢献できることは数多く存在するのです。

 では、具体的にどうすれば、プロボノを始めることができるのでしょうか?