Hanako女性が一生しおれず咲き続けるために
〈今後も輝き続けたい〉
Hanako女性自ら「輝く」という言葉を使って自身の今後を表現することに、ご注目ください。そして、そのことに自己満足するだけではなく、周囲から認められることも重要ということをお心にお留め置きください。
「心を豊かにすること、気分がよくなることにお金を使いたい。ひとりでは心豊かになれないので、友だちや仲間との関係を維持することも大事。人と会う時の自分が輝いているために、自分を磨く。エステやマッサージに通ったり、化粧品をランクアップしたり」(グループディスカッション/ファミリーグループ)
「年齢を重ねても輝いている自分でいたいし、輝いている自分に見られたい。輝いているかどうかは周りが判断することなので、自己満足ではダメ。歳をとってもおしゃれに気を遣っていると思われたい。ちょっと高くても質のよいものが欲しい」(グループディスカッション/DINKSグループ)
〈次なる自分を見据えて活動開始・準備〉
子どもの手が離れ会社も定年が見えてきた今、次なる自分を見据えて既に1歩踏み出した人、その準備をしている人がいます。いずれにせよ、家族の中の自分というよりは、社会の中の自分へ向かうのが、Hanako女性の特徴と言えます。
「今後は仕事(プリザードフラワー)のバランスを増やしたい。家族の了解はとっているので、理想どおりにするのは自分のがんばり次第。できるかどうか、というより、やるしかない。仕事で知り合った人たちは、家庭に引っ張られず仕事に集中して輝いていた。家庭をひきずっている自分が恥ずかしいと思った。自分もそういう場にいたいと思った」(プリザーブドフラワーの資格を取った専業主婦 Aさん)
「会社に属している現在は、ある意味、会社が社会になっている。会社組織から離れた場合、存在意義のようなものを見出すためには、会社に変わる社会があることが大切だと思う。新しい友人を増やすことは、10年後に何かの支えになったり、役に立つことだと思っている。人とのつながりは、社会への貢献にも役立つと思う」(外資系企業に勤めるキャリア Sさん)
「長男がアメリカに留学した時、向こうの方によくしてもらったので恩返しをしたい。次男が今度アイルランドに行くので、部屋が空いたら留学生を受け入れてもいいと思っている。ミッション系の学校だったので、何らかの奉仕はしたい。同じボランティアでも、お年寄りのお世話だと亡くなったりして寂しい気持ちを味わわなくてはいけない。それより未来のある若い人のお世話のほうが、自分もパワーをもらえるのでいい」(子どもの高校入学を機にパートを始めた主婦 Kさん)
最終回までお読みくださった読者のみなさま、ありがとうございます。この連載を機に、新しいシニアターゲットしてのHanako世代女性に興味をお持ちいただけると、さらに本を手に取っていただければ幸いです。
私たち伊藤忠ファッションシステムの次なる活動としては、Hanako女性の夫やパートナーに当たるHanako世代男性、通称Hanao(ハナオ)を共同研究テーマとして掘り下げたいと思っています。また、いつかどこかで、お目文字(昭和的な言葉ですね)かないますように。