多様な発音パターンに慣れることが必要

 これから英語を使って仕事をしていく人の多くは、80%近くを占める、非ネイティブの人たちと働くことになる人が、ほとんどでしょう。そのためには、ネイティブ英語はいったん手放して、多様な英語に慣れておくことが大切です。『ドクター・ヴァンスの英語で考えるスピーキング』ではスピーキング上達法として、英語のメロディーを習得するコツが紹介されています(第5章)。私はあえてこの手法を、非ネイティブ英語を聞き取るための訓練法として、提案したいと思います。

 また、英語のメロディーに加えて、英語のリズムに注目することも大切です。ドクター・ヴァンスは、日本語と英語のトーンの違いについてわかりやすく絵で比べながら説明、どのようにメロディーをつなげあわせていくか、この著書で紹介しています。これは多様な英語に慣れるためにも非常に有効で、耳慣れないトーンとリズムを聞いたら、まずはメロディーだけを真似してパターンを掴んでしまうのです。繰り返すうちに、まったく不規則に聞こえていたメロディーも、ある一定の法則があることに気づきます。そうなったら、相手の人が話していることを理解するのに、それほど時間はかからないでしょう。

 2回目の今回は、将来グローバルに働くことを前提に、多様な発音パターンに慣れるコツについてお話ししました。次回は業界用語を使いこなす方法を、ご紹介したいと思います。

次回の公開は2月4日の予定です。