ナンバー2を育てる「たった2つ」のこと
会社の実力は、社長の実力で決まるのではありません。
では、会社の実力は何で決まると思いますか?
「ナンバー2の実力」です。
特に中小企業の場合、「会社の実力は、ナンバー2の実力に正比例する」と私は考えています。社長が「右!」と言ったとき、「ナンバー2」も「右!」と言う会社は黒字になります。
反対に、「ナンバー2」が社長の決定に逆らって「左!」と言う会社は、赤字になりやすい。社長の決定が実行されないからです。
では、ナンバー2はどうやって育てるか。
ナンバー2を育成するとき、注意するのは次の2点です。
1.仕事を与えすぎない
……優秀な幹部には仕事が集中します。その結果、オーバーワークでつぶれてしまうこともある。ナンバー2に新しい仕事を与えるときは、その前に、既存の仕事をナンバー3、ナンバー4に移管する。
2.得意な仕事に集中させる
……ナンバー2には、「本人に向いた仕事」を適量だけ与えるのがコツです。わが社の矢島茂人(専務取締役)は複雑で、緻密さが求められる仕事よりは、人に伝える仕事が向いている。
ナンバー2の仕事は、社長が手取り足取り教えるものではありません。本人が自ら考え、行動しながら体得するものです。
ナンバー2の育て方があるとすれば、それは「育てないこと」です。
成育環境を整えたら、あとは、「勝手に育つのを待つ」しかありません。