「読みながら引用? それとも、読み終えてからまとめて引用?」と聞かれることもあるのですが、これはどちらでもいいと思います。
ただ、あとでまとめて引用する人は、引用したいと思った部分をしっかりと記憶・記録しておく必要があります。
あとで探し出すためにムダな時間をかけることになっては、せっかく読書スピードを上げても意味がありませんから、僕は読みながら気になった箇所をどんどん書き写していくようにしています。
A4用紙を用意し、気になった部分をどんどん書き写していきます。
「ここは忘れたくないな」と思うところに出会ったら、冒頭に「ページ数」を記載し、本文をどんどんストックしていきます。
なお、引用するときは、「段落丸ごと」などではなく、なるべく短く、数行に収まるような分量がいいと思います。
これを僕は「1ライン・サンプリング」と名づけています。
ヒップホップやR&B、電子音楽などに詳しい人はご存知だと思いますが、こうしたジャンルでは過去に存在した音楽の断片(サンプル)を組み合わせて新しい曲をつくったりします。本を読みながら短い引用を書きためていくのは、まさにサンプリング(断片集め)の作業に近いと思うのです。