読むリズムが単調なせいで「遅く感じる」だけかも…

遅読家に足りないのは「スピード」ではなかった!◎あなたの積ん読も、これで解消!!
『遅読家のための読書術』(印南敦史・著)

「基本リズム」は決して遅くないのに、なぜか自分のことを遅読家だと思っている人がいます。

その元凶は往々にして「読書リズムの単調さ」にあります。

学校の教科書を読まされるときのように、ずっと同じスピードで淡々と文字を目で追っているせいか、なかなか前に進んでいるように感じられないわけですね。

そういう人は、「緩急をつける」ことを心がけるようにしてみてください。

より具体的にいうと、2パターン以上の読書リズムを持つのです。じっくり読むときの「基本リズム」だけではなく、1・5倍速の「中速モード」、2倍速の「高速モード」、5倍速の「流し読みモード」というように、何段階かのリズムを用意します。

読みはじめたら、リズムの「ギアチェンジ」を意識するようにしましょう。

「ここは関係なさそうだから『流し読みモード』で読もう」とか、「待てよ、ここには関連キーワードがありそうだから『中速モード』で行こう」というように、自分のリズムを自覚しながら緩急をつけていくのです。

こうして1回の読書の中に、あえて「濃淡」を設けることで、読書体験が単調になることを防ぎ、なんとなくのダラダラした流し読みに陥ることを避けられます。

(第23回に続く)