「ビジネス数学」的な決め方
こんにちは。『99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30』の著者・深沢真太郎です。
今回は「決める」をテーマに、数字に強い人とそうでない人のほんのちょっとした(でも、とても大きな)差を紹介し、あなたが数字に強くなるためのエッセンスをお伝えしていこうと思います。
あなたが組織のリーダーで、重要なプロジェクトを任せるパートナー企業をA、B、C の3社のうちどこにするか、意思決定をしなければならないとしましょう。
こんなとき、ビジネス数学の立場からはこのような方法論が提案できます。
たとえば判断基準が「実績」「見積額」「与信」であれば、それぞれ3点満点で数値化します。その3つの基準のなかでの重要度を「実績」>「見積額」>「与信」とするならば、それぞれの重みを3、2、1とします。
たとえば「重みが3」ということは、1点を3点分の価値として扱うということです。
ここで大切なのは、点数化は必ず「差」をつけること。「どれも甲乙つけがたいので、3社とも2点」はダメです。無理やりにでも、かならず「差」をつけましょう。
<判断基準>
実績 見積額 与信
A社 まあまあ 高い 安心
B社 高い実績 平均的 ちょっと心配
C社 実績なし 安い なんともいえない
↓
それぞれ点数化
実績 見積額 与信
A社 2 1 3 6
B社 3 2 1 6
C社 1 3 2 6
↓
重要度も反映させて点数化
実績(【3】) 見積額(【2】) 与信(【1】)
A社 6(2×【3】) 2(1×【2】) 3(3×【1】) 11
B社 9(3×【3】) 4(2×【2】) 1(1×【1】) 14
C社 3(1×【3】) 6(3×【2】) 2(2×【1】) 11
あとは各項目の点数を足し算し、総合点を算出するだけ。今回の例では、結論としてはB社ということになります。
極めてシンプル、かつ人にも説明しやすい「決めるための方法論」ですね。