ダイヤモンド社より発売され、早くも増刷が決まった話題の1冊、『外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣』よりその一部を抜粋してお届けする。

体と心を分けて考えるのは人間の勝手な都合

 心が弱っていたりネガティブな思考の人は、体のかたい人が多い。

 整体師によると、うつの傾向がある人の体を触ると、凝り固まっていることが多いという。

 これは何を意味するのだろうか?

 体がかたいと肩こりや腰痛に悩まされるようになる。自律神経に影響が及べば、つねに体調が安定しなくなるだろう。よって、毎日体調を気にしなくてはならなくなり、気分も落ち込んでくる。

 一方、マイナス思考でネガティブな人は、あまり外出しなくなり、運動をしなくなったりして、体もかたくなるだろう。

「体がかたいからネガティブになる」「ネガティブだから体がかたくなる」。どちらも言えそうだ。

 私がよく言うのが「体に不調がある人は気持ちから変えよ。心に不調がある人は体から変えよ」という言葉だ。

 「心」と「体」というように分けて考えているのは人間の勝手である。あたりまえだが、もともと心も体もひとつなのだ。

 よって、心に不調がある人が心だけを変えようとしても無理がある。心を変えたいならまず体を変えることで、全体が整い不調は解消されるのだ。「心を変える」と言っても目に見えないものだし、なかなか難しいものがあるが、体を変えることならできる。

体の余裕は、心の余裕、人生の余裕につながる

体がかたい人は、うつになりやすい?

 もしあなたがポジティブな気持ちになりたいのであれば、毎日のヨガをすることで体をやわらかくすることにチャレンジしてみてはどうだろうか。

 そのうち体調もよくなり、こわばっていた心も溶け出し、穏やかな気分が訪れるはずだ。

 柔軟性を高めることで体の可動域は広がる。体の可動域が広がることで心の可動域も広がる。

 心の可動域というのは「器」とも言い換えられる。心の可動域が広がり、心の柔軟性が高まると、ちょっとしたストレスも取るに足らないものになるだろう。

せまい心だとちょっとしたことにイラッとしてしまうが、大きな心を持っていれば、なんでもないことに思える。するとなにごとも恐れずにチャレンジできるようになるはずだ。

 心身の可動域が広がることは、人生の幅が広がることにもつながるのである。