“小保方STAP細胞事件”の問題点
今回は、レントゲンの研究を例にして、治療する外科医と研究外科医の違いを説明しました。
これは脳科学の世界だけの話ではなく、実はあらゆる分野での研究で言われることです。
研究者自体は、大学院の博士課程でつくられます。
世界で最初につくられたのは、1876年、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学です。
研究に大学院の持つ意義が大きいので、世界中で19世紀中につくられました。
世界的に通用している常識としては、博士の学位のある人が研究するということですが、日本ではそのような常識はありません。学位のない人でもノーベル賞を受賞しています。
このことを実感したのは、2014年、小保方晴子さんのSTAP細胞事件でした。
新聞、雑誌、テレビなどのマスコミの記事は、興味本位に書かれ、研究とは何かを理解してない人たちが発言していることばかりで、これらの人で博士の学位を持っている人はほとんどいないのではないかと思われるほどでした。
投稿した科学論文が、どのような経過を経て、学術雑誌に掲載されるのかがわかっていないのです。
論文審査にあたる科学者のコメントが、ほとんど記事にされませんでした。
科学論文を書いた経験のある人が科学論文を紹介するようになってほしいです。
博士の学位を持っている人がしっかり書けばよいのです。