Bさんの例では、次のように否定を入れるとよい。

• 長時間労働に走るのではなく、生産性を上げる
• 無難な道を選ぶのではなく、衝突をいとわない

 これで上司に「生産性を上げる」と「衝突をいとわない」という抱負が単なる当たり前の掛け声ではなく、「長時間労働を止める」「無難な道を選ばない」という退路を断った覚悟あるものだとより強く伝わるだろう。

 すると上司は、この抱負とそれを伝えてくれたBさんについて考え抜いてくれるはずだ。「よし、そこまでの覚悟があるなら、応援してやるか」と支援に動いてくれるかもしれない。

 Bさんの生産性を上げるためのサポートをしてくれるかもしれないし、まわりと衝突したときも、フォローしてくれるかもしれない。

 箇条書きは短いがゆえに、曖昧になりがちだ。そのようなときは「否定」を使うことで、スタンスのとれたメッセージが生まれる。結果、相手の心に響き、そして動かすことができるようになるのだ。メール、プレゼン、企画書。あらゆるシーンで活用可能だ。