シニフィアンの共同代表3人が、ほろ酔い気分で放談、閑談、雑談、床屋談義の限りを尽くすシニフィ談。テーマは企業の成長フェイズにおける「ステージチェンジ」についてです。
(ライター:福田滉平)

企業が成長プロセスで直面するステージチェンジ

村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):ポストIPOに続いて、今回テーマは企業が成長する上で欠かせない「ステージチェンジ」です。

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):企業のステージチェンジとしては、いわゆる「非連続的成長」も間違いなく一つのパターンなんだけど、他のパターンもあると思う。企業規模でいうとそこまで急激な変化ではないんだけど、複雑性が上がったことで、今までのやり方が通用しなくなって、やり方を大きく変えざるを得なくなるという局面。
後者でよく言うのは、従業員数が100~200人ぐらいまで増えたタイミングで、今まで見えていた社員の顔が見えなくなり、著しく組織マネジメントが難しくなることに伴うステージチェンジ。他にも、拠点数が増えたり、単一だった事業の数が複数になったりして、いろんなことの差配が難しくなり、ステージが変わっていくということがあると思う。

村上:会社がオーガニックに成長する過程で、組織に副次的に発生する問題に起因するステージチェンジは確かにあるね。他には、事業の成長が鈍化していったり、事業領域が複数に広がっていったりといった、会社の事業フェイズによるステージチェンジ。もう一つは、競争のルールの変化。規制緩和といった外的要因に起因したステージチェンジ。ざっと言ってもこの3分類ぐらいはステージチェンジの類型があるね。

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉)以前にポストIPOについての話をしましたが、IPOも1つの区切りでしょう。IPOするとある日突然、会社の中身が変わるかと言うと、当然そんなことはなく、連続性がある。だけど、外的には、テークホルダーがとのコミュニケーションが大きく変わるという点で、ステージチェンジですね。

村上:競争環境についてもう少し掘り下げると、例えば競合他社がサービスを無料化するといったことも、業界構造や企業の収益構造が大きく変わるという意味では、ステージを変えていかなきゃいけないイベントやね。
他にはM&Aも、組織やガバナンス、財務に対する変化が甚大なイベントですし、海外進出もまた、競争相手が一変するイベントです。