わが子に最強の中高一貫校&小学校&塾#4Photo: BadBrother/gettyimages

2022年入試では、西の激戦区、関西の受験率が過去5年で最高値となった(日能研関西調べ)。中学受験塾関係者の間で昨年からささやかれていた、「首都圏の中学受験ブームの関西到来」が現実のものとなったのだ。そこで特集『わが子に最強の中高一貫校&小学校&塾』(全26回)の#4では、受験者のボリュームゾーンである、関西の偏差値50未満の学校を対象に「偏差値は低くて入りやすいが大学受験に強い」レバレッジ度ランキングの【関西・中堅校版】の最新バージョンを独自作成。中学入試の競争が年々激化している関西圏の志望校選びに役立ててほしい。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋、同部 加藤桃子)

偏差値50未満で名門大に多数合格!
関西で大学受験に強い学校は?

 2022年入試では、西の激戦区、関西の受験率が過去5年で最高値となった(日能研関西調べ)。中学受験塾関係者の間で昨年からささやかれていた、「首都圏の中学受験ブームの関西到来」が現実のものとなったわけだ。

 激しさを増す競争の中で、中学受験の成否を分ける大事な要素の一つが「学校選び」だ。わが子にとって「最強」の学校をどのように探し出せばよいのか。中学受験はゴールではないからこそ、慎重に選びたい。

 偏差値が低くて入りやすいのに、難関大学を含めた大学合格の実績は侮れない――。そんな“レバレッジ”が利く「お得な中高一貫校」はあるのだろうか。

 それを知るべく、ダイヤモンド編集部は大学通信の協力を得て、6年前の15年度に中高一貫校に入学した生徒が、21年度にどこの大学にどれだけ合格したのかを調べ、入学時と卒業時の偏差値の差から各中高一貫校のレバレッジ度を求めた。

 ただし、6年前に比べて入学時偏差値が上昇した学校もある。今も偏差値がインフレしていない、隠れた高レバレッジ度の学校を探す方が望ましい。そこで、現小学6年生が受験する23年入試の受験校選びに役立てるべく、現在の入学時偏差値を差し引いて「学力伸長度」を算出。「首都圏」「関西」「東海・その他」のエリアごとに、ランキングを作成した。

 なお、入学時偏差値が高くなるほどこのレバレッジ度は下がる傾向にある。そのため、各ランキングで基準にする偏差値を設定した。首都圏と関西は「入学時偏差値60以上(難関校)」「入学時偏差値50~59(上位校)」「入学時偏差値50未満(中堅校)」の3種類のランキングを作成した。東海・その他は「入学時偏差値55以上(難関校)」と「入学時偏差値55未満(中堅校)」の2種類を作成した。

 ここでは受験者のボリュームゾーンで、また学校数も増えて玉石混交になりやすいだけに受験校選びがより難しい、「中堅校版」の関西ランキングを見てみよう。きっと、“玉”が見つかるはずだ。