
竹井善昭
第189回
サントリーのCMがまたまた炎上している。しかし、2ヵ月前の「頂」炎上事件と、今回の炎上事件は、まったく事情が違う。今回の炎上事件を事例として、現在の企業が置かれている「やっかいな状況」について考えてみる。

第188回
今年も『24時間テレビ』の季節がやってきた。だが、この番組の存在感が高まれば高まるほどに、僕は憂鬱な気分になる。なぜ憂鬱になるかというと、日本社会の中でチャリティ(寄付)というものへの理解がいっこうに進んでいない――その現実を見せつけられるからだ。

第187回
居酒屋で若者がフライドポテトを注文したら、「いつまで学生気分なんだ!」と上司に叱られたという投稿がネット掲示板で賛否両論の論争になった。しかしこのフライドポテト論争は、自分の価値観をぶつけ合っているだけで、ほとんど何の意味もない。

第186回
NHKスペシャル『AIに聞いてみた どうすんのよ!? ニッポン』がネットをざわつかせている。NHK開発のAIが常識外れの提言をしているのだが、なかでも「40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす」という提言が、今回の炎上を引き起こしていると言っても過言ではない。

第185回
下ネタだと批判されたサントリーの新ビールのPR動画、ワンオペ育児賛美だと非難されたユニ・チャームのおむつCMと、企業CMの炎上騒ぎが続いている。こうした炎上騒ぎが起きてしまう要因を考えてみたい。

第184回
フリーアナウンサーで歌舞伎役者・市川海老蔵氏の妻でもある小林麻央さんが亡くなった。ご存じのとおり、ガンに身体を冒されながら死の2日前までブログを更新し続けていた。そこで今回は、「表現」というもののあり方について考えてみたい。

第183回
社会セクターの人間の端くれとして言わせてもらえば、前川氏の貧困女子調査もボランティア活動も、あまりにも不誠実だ。そして、そのことを批判しないNPOも不誠実だと思う。今回は、「前川氏の言動がなぜ不誠実なのか」を、社会貢献業界の視点から語ってみたい。

第182回
最近で電車の中で痴漢を疑われた男性が線路を走って逃げる事件が相次いでいる。痴漢は女性にとっては身近な(被害に遭いやすい)犯罪だが、男性にとっては「痴漢冤罪」もまた身近なものだ。

第181回
39歳の新大統領と、25歳年上夫人とのロマンスに、女性たちの共感がすさまじい。不倫略奪劇といえる2人の愛の物語に女性が共感するのか――。これは単に、若い男性に惚れられて結婚した女性のサクセスストーリーではない。真相はもっと深いところにある。

第180回
最近、どうも日本の社会貢献やらCSRやらがつまらない。おもしろくない。そこで今回は、なぜつまらなくなったのかを考察してみたい。さらにその考察を通して、「日本企業のCSRやNPOは、欅坂46に学ぶべきである」と論じたいと思う。

第179回
「暇な女子大生」という怪物がネット界を徘徊している。自称・慶應大学の女子大生が、出会い系アプリで知り合ったエリート男性との情事を記録するという、いわば「ちんぽの食べログ」だ。昨年12月のアカウント開設以降、フォロワーはまもなく14万人に達しようとしている。

第178回
森友学園問題。今週の23日には渦中の籠池理事長の国会での証人喚問を予定していることもあってまだまだ話題が尽きない模様だが、今回はこの問題をマーケティング視点で考えてみたい。

第177回
堀北真希の突然の引退発表に驚いた人も多いのではないかと思うが、この人気女優の引退劇は、森友学園問題以上に安倍政権に打撃を与えるかもしれない。というのは、女性活躍推進政策が安倍政権の目下の最大課題でもある「働き方改革」とも密接に関連するからだ。

第176回
今回のテーマも「働き方改革」。多様性を欠いた「多様な働き方改革」の議論ばかりが先行し、重要な視点が抜け落ちている。それは「AI時代における働き方改革」の視点だ。

第175回
電通や三菱電機と、労働基準法違反で有名企業が立て続けに検挙されるのは、それだけ、安倍政権における「働き方改革」が本気だということ。しかし、その改革の要点である「長時間労働の是正」と「労働生産性の向上」には、大きな矛盾があると僕は考えている。

第174回
人は誰でも自分自身の固有の価値観を持って生きている。それは、自分が自分らしく生きるためには必要なことだが、ビジネスの場においては非常にやっかいな思い込み(バイアス)となる。そして、こうしたバイアスは、いつの時代にも、どこにでもある。

第173回
新年早々、ベビーカー論争である。あるお寺が発した「初詣でのベビーカー自粛のお願い」がきっかけとなり、批判派、擁護派の意見が相次いでネットで大論争になったこの件、僕からすれば、論争が起きること自体がナンセンスである。

第172回
毎年恒例の「ブラック企業大賞」が発表され、大方の予想通り、今年の大賞は「電通」。同社女性社員の過労死を受けて、働き方の国民的議論が巻き起こっていることはご存じのとおり。先日のクリスマスイブの夜には、「長時間労働」をテーマにした番組まで放送された。

第171回
われわれ日本人は自分たちの国を「おもてなし大国」だと信じているし、他人に対して「親切な国民」だとイメージしている人も多いだろう。その一方で、「日本の“思いやり指数”は世界最低レベル」というショッキングな調査結果も発表されている。

第170回
今年の『紅白歌合戦』。注目のSMAPは結局出演辞退となったわけだが、この件を踏まえて改めて、「芸能人やスターという人たちの社会的責任」というものを考えてみたい。個人的にはやはり、SMAPは紅白に出場すべきだったと思う。
