
2015.10.1
安倍内閣“新3本の矢”は経済政策失敗の目くらましだ
安倍総理が発表した「新3本の矢」は、「金融緩和政策から足を洗う」という政策転換の表明だ。しかしこれは経済政策の失敗から国民の目をそらすものである。いま必要なのは、思いつき的キーワードを乱発することではない。
一橋大学名誉教授
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『1940年体制―さらば戦時経済』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』など。近著に『中国が世界を攪乱する』『経験なき経済危機』『書くことについて』『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』『「超」英語独学法』などがある。野口悠紀雄ホームページ
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2015.10.1
安倍総理が発表した「新3本の矢」は、「金融緩和政策から足を洗う」という政策転換の表明だ。しかしこれは経済政策の失敗から国民の目をそらすものである。いま必要なのは、思いつき的キーワードを乱発することではない。
2015.9.24
米国の利上げは今後確実に行われる。それにより経済混乱が懸念されるのは、資金流出が進む“中国以外”の新興国である。一方、円レートがどうなるかはきわめて見通し難い。このような状況下で必要な経済政策とは何か。
2015.9.17
軽減課税に関し財務省が提案した「還付方式」は一見、日本の特殊事情に合わせた現実的なやり方に思える。だが実際は矛盾と無理を重ねてきた消費税の問題点を隠蔽するものであり、導入すれば将来に大きな禍根を残すだろう。
2015.9.10
IoTによる製造業の生産性向上が期待されているが、その実現には多くの困難な問題がある。解決するには、ビットコインの基礎技術であるブロックチェーンの応用が不可欠だ。現実の世界はその方向に動きつつある。
2015.9.3
アメリカの証券取引所や大手銀行が新たな取り組みを始めている。ビットコインの背後にある「ブロックチェーン技術」を、証券取引や銀行内部で使おうとしているのだ。一方、日本の金融機関は、新しい技術を無視している。
2015.8.27
現在生じている株価下落は、リーマンショック後続いてきた金融市場での世界的なバブルの終了と捉えるべきである。金価格下落に始まり新興国、原油と続いた「新しい均衡を求める動き」が、先進国株式に表れ始めているのだ。
2015.8.20
4~6月期のGDPマイナス成長は、日本経済が停滞の罠から脱出できていないこと、そしてこれまでの経済政策の行き詰まりを明確に示している。「一時的」として無視するのでなく、経済政策の基本を転換させる必要がある。
2015.8.6
TPPに経済的な効果はほとんどない。これが妥結しなかったからといって、日本経済に大きな影響があるわけではない。より重要なのは、中国のリアクションだ。とりわけAIIBのような動きは軽視すべきではない。
2015.7.30
新しい経済動向として「シェアリングエコノミーの拡大」がある。情報技術の進歩によって、個人が供給者になるという変化が生じているのだ。だが日本では、さまざまな参入規制が新しい技術の利用を阻んでいる。
2015.7.23
新しい情報技術の時代において、われわれの生活と経済活動の安全を確保する必要がある。いまや国の安全保障で最も差し迫っている問題は、サイバー戦争だ。安保関連法案をめぐる議論には、この視点がまったくない。
2015.7.16
ギリシャに対する支援は、ドイツなどにとっては重い負担だ。それにもかかわらずなぜ見放さなかったのか? 最大の理由は、ドイツがすでにギリシャに対して巨額の債権を持っていることにある。
2015.7.9
ギリシャ問題が示すのは、財政赤字が巨額になれば、いずれ国民は貧しくなるというこだ。日本の政府債務はギリシャと性質が異なるが、はるかに巨額である。では、日本も国民は貧しくならなければならないのだろうか?
2015.7.2
アメリカでフリーランサーが、それも専門的職業において増加している。重要なのは、インターネット上で提供されるプラットフォームが需要と供給を結びつけ、そうした傾向を加速していることだ。
2015.6.25
以前は物珍しさが先に立っていたビットコインだが、最近ではその将来性を理解した上で、実際に活用しようとの意識が芽生えている。日本でもようやく関連ビジネスが始まり、成長する可能性が出てきた。
2015.6.18
日本と中国の1人当たりGDPの差が急速に縮小している。一方でアメリカには遠ざかりつつある。そうなるのは、日本と中国の産業構造が基本的に同一だからだ。「日本の中国化」を回避するには、産業構造を変えるしかない。
2015.6.11
首都圏における介護施設不足に対し、高齢者の地方移住を進めるべきとの提言があった。これは需給の“ミスマッチ”解消の手段の一つである。しかし、移住は簡単ではない。それよりも先に考えるべきことがないか。
2015.6.4
企業利益の増大や政府の介入もあって、今年の春闘はベースアップが続いた。有効求人倍率も上昇している。これらは雇用情勢の好転を示すものと言われることが多いが、詳しく見れば、実は雇用の事態は悪化している。
2015.5.28
2015年1~3月期の成長率は、予想を上回る高い結果となった。しかし、その内容を詳しく見ると、原油価格下落の影響が大きいことが分かる。インフレ目標の成果でも、また消費税増税の影響が薄れたためでもない。
2015.5.21
世界では、コストの低下によりスマートフォンの利用が急増し、それを用いた新しいサービスが次々と登場している。それらは、われわれの日常生活を大きく変える半面で、既存のビジネスに多大な影響をもたらす。
2015.5.14
日本は先進国の中でも起業率が著しく低い。その一因が、米国のようなベンチャーキャピタルが存在しなかったことだ。IT企業をはじめとする新しい事業分野を育てた米国のベンチャーキャピタルとは、いかなるものか。
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