井手ゆきえ

医学ライター
医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。
第313回
受動喫煙のリスクは「確実」 がん、脳・心疾患、乳幼児突然死症候群
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
この夏、「たばこ白書(厚生労働省)」が改訂された。喫煙、受動喫煙と疾患との因果関係を「確実」~「無関係の可能性」の4段階で評価した点が特徴。本人の喫煙と疾患との因果関係が証明されている「がん(肺・咽頭・食道など)」は「確実」。これまで「可能性あり」だった「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」も、「確実」に危険度が上がった。
受動喫煙のリスクは「確実」 がん、脳・心疾患、乳幼児突然死症候群
第312回
遺伝子検査で再発リスクを評価 抗がん剤治療の回避も――乳がん
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
早期乳がんでは、術後に抗がん剤治療が行われる。超早期でない限り必要な治療だが、吐き気や極度の疲労感、脱毛など女性にはつらい副作用もあり、できれば避けたいのが本音。近年は遺伝子検査で「再発リスク」を調べ、結果次第で術後の抗がん剤治療を省略する動きもある。
遺伝子検査で再発リスクを評価 抗がん剤治療の回避も――乳がん
第311回
うつ病治療に行動活性化療法 嫌な気分の時こそ、動く
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
うつ病の心理療法のファーストチョイスは認知行動療法(CBT)だ。しかし、専門家不足や診療点数の低さから、日本ではなかなか普及しない。こうしたなかで、CBTより簡単な「行動活性化療法(BA)」が、CBTと同等の治療効果をあげるという報告が英エクセター大学から出された。
うつ病治療に行動活性化療法 嫌な気分の時こそ、動く
第310回
子供の砂糖摂取は1日25g以下に 米国心臓協会で厳しい指針
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
欧米のスーパーで加工食品を買うと「Added Sugars」という表示が目につく。原料本来の糖質のほかに「砂糖が添加されています」という意味だ。この8月、米国心臓協会(AHA)から「1日の添加砂糖は、小児が25g以下、2歳未満は一切控えるべき」という厳しい提言が発表された。
子供の砂糖摂取は1日25g以下に 米国心臓協会で厳しい指針
自殺が日本の若年層で高止まり、死因1位の深刻実態
井手ゆきえ
一時期の総自殺者数が毎年3万人超という未曾有の事態からは脱却し、中高年・高齢者層の自殺者は減少に転じた。ところが、10~30代の若年層の自殺者はつい数年前まで増加し続け、現在も高止まりしている。
自殺が日本の若年層で高止まり、死因1位の深刻実態
第309回
標準体重なのに2型糖尿病?BMIが「1」増加しただけで
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
肥満=2型糖尿病と思われがちだが、BMI(体格指数)22~25(標準~小太り)で高血糖の日本人は少なくない。先日、長野県松本市・相澤病院から「日本人男性は、わずかな体重増加で糖代謝が悪化し、2型糖尿病発症リスクが増加する」との報告があった。
標準体重なのに2型糖尿病?BMIが「1」増加しただけで
第308回
ダ・ヴィンチvs人の手 前立腺がんの手術で優れているのは?
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
専門医顔負けの知識量で、まれなタイプの白血病を診断した人工知能が話題になった。日本の医療現場では、ロボティクスはすでに当たり前の風景だ。臨床現場に浸透しているのは手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」だろう。
ダ・ヴィンチvs人の手 前立腺がんの手術で優れているのは?
第307回
脳トレに有酸素運動をプラス 認知機能と記憶力が向上
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
認知症予防に脳トレを実践している方は多いだろう。さらに有酸素運動をプラスすると脳機能全体の健康に役立つようだ。
脳トレに有酸素運動をプラス 認知機能と記憶力が向上
第306回
21世紀は腸内細菌叢に注目 慢性疲労症候群にも関連か
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
人の腸内で共生している100兆~1000兆個の腸内細菌。宿主(人間)の免疫系や代謝調整に一役買っている。近年は腸内細菌の研究が進み、特定の疾患や肥満、2型糖尿病患者に特有の腸内細菌叢(そう)があることが解ってきた。
21世紀は腸内細菌叢に注目 慢性疲労症候群にも関連か
第305回
自由研究テーマにいかがですか?恐竜も腫瘍を患います
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
先日、総合科学の専門誌「Scientific Reports」に「恐竜の化石から腫瘍が見つかった」との報告が掲載された。腫瘍に罹患していたとみられる恐竜は「テルマトサウルス・トランスシルヴァニカス」。
自由研究テーマにいかがですか?恐竜も腫瘍を患います
第304回
すい臓がんの再発を抑制 飲む抗がん剤で生存率改善へ
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
すい臓がんは難治がんの代表。自覚症状らしい症状もなく、進行してから偶然発見されるケースが多いためだ。しかも、がん自体の「性質」が悪質で、術後の再発率が高い。
すい臓がんの再発を抑制 飲む抗がん剤で生存率改善へ
第303回
受験生を抱えるご両親へ 記憶の定着に4時間後の運動
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
受験生には踏ん張りどころの夏休み。ご両親も落ち着かないだろう。そんなときは家族で身体を動かすといい。先日オランダから、勉強したことをしっかり記憶するには、学習4時間後に運動をするとよいという研究報告があった。
受験生を抱えるご両親へ 記憶の定着に4時間後の運動
第302回
高血圧にはモーツァルトを 安静に寝ているより効果的
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
音楽は昔から我々の心身を癒やしてきた。近年は手術前後の痛みを大幅に緩和することが示され、オペ室に音楽が響き渡る病院もある。先日、ドイツ医師会誌に「循環器領域では、どんなジャンルの音楽が効くか?」という研究報告が掲載された。
高血圧にはモーツァルトを 安静に寝ているより効果的
第301回
食べ放題は幸せなときに 悲しいと食べすぎます
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
落ち込んだときに「食べ放題」のお店に入るのはやめた方がよいようだ。近年、感情的な食行動のリスクに関する研究報告が増えている。米セント・ボナベンチャー大学の研究者らは、学生ボランティア154人(男性56人、女性98人)を対象に、気分と食行動との関連を調べた。
食べ放題は幸せなときに 悲しいと食べすぎます
第300回
「夏の蚊対策国民運動」長袖・長ズボン・虫よけを
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
夏休みのレジャー計画が楽しい時期。リオ五輪もあり、渡航者の増加が予想される。南米大陸での五輪開催については、蚊が媒介する「ジカウイルス感染症(ジカ熱)」リスクをめぐり、科学者が連名で世界保健機関(WHO)に開催地の移動か、開催延期を求める書簡を送付する騒ぎとなった。しかしブラジル保健相はこれを一蹴。現時点で、五輪の日程・開催地に変更はない。
「夏の蚊対策国民運動」長袖・長ズボン・虫よけを
第299回
ジャガイモに高血圧リスク ノンオイルでも要注意?
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
ジャガイモは昨今悪役にされがちな「糖質」豊富な食べ物。一方で、生活習慣病を予防する効果が認められた「カリウム」の含有量が高く、健康的か否かの決着がつかずにいた。しかし、米国立衛生研究所の助成による研究で「普通のジャガイモ料理でも、高血圧発症リスクが上昇する」との結果が報告され、注目を集めている。
ジャガイモに高血圧リスク ノンオイルでも要注意?
第298回
塞栓症リスクが低いピルは?エストロゲン量と黄体ホルモンで違い
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
女性なら一度は「生理がなかったら楽なのに」とため息をついたことがあるだろう。寝込むほどの痛みや吐き気、気分の大変調を伴う「月経困難症」であればことさら。繁忙期や出張に月経が重なったときの心身の負担は語りつくせない。二日酔いの朝の状態が一日中続き、ひどい腹痛や腰痛を抱えて働き続ける自分を想像して欲しい。それが毎月1週間~10日間は繰り返される。
塞栓症リスクが低いピルは?エストロゲン量と黄体ホルモンで違い
第297回
孤独リスクも欧米化する?宴会文化が廃れた後は
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
孤独や社会的な孤立は心身を蝕むが、欧米と日本とでは異なる傾向があるようだ。英国の研究チームは日本人を含む、18歳以上の男女、約18万人を対象とした複数の試験から、孤独や社会的孤立と心血管疾患、脳卒中との関連を解析。
孤独リスクも欧米化する?宴会文化が廃れた後は
第296回
メタボになりやすい業種は?男性は運送業、女性は医療・介護
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
日本の勤労者約12万人のデータから「メタボ」になりやすい業種が特定された。調査では、2012年に福島県内で健康診断を受けた会社員の男女、約16万人のデータを収集。ウエスト周囲径、血圧値、血糖値、脂質値、およびメタボ判定結果が判明した約12万人(年齢35~75歳)のデータをもとに、各項目と業種との関係を解析した。
メタボになりやすい業種は?男性は運送業、女性は医療・介護
第295回
ADHDに「ゲーム療法」?2製品が臨床試験へ─米国
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
テレビ(ビデオ)ゲームは子供の発達に悪いという認識は根強い。しかし、米国ではADHD(注意欠陥多動性障害)の症状を改善する「医療用」ゲームの承認を目指す臨床試験が始まっている。
ADHDに「ゲーム療法」?2製品が臨床試験へ─米国
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