楠木 建

一橋ビジネススクール教授

一橋ビジネススクール教授。
1964年東京生まれ。専攻は競争戦略。企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している。1989年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。一橋大学商学部助教授および同イノベーション研究センター助教授などを経て、2010年より現職。
『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)など著書多数。「楠木建の頭の中」(https://lounge.dmm.com/detail/2069/)というオンライン・コミュニティを運営している。

第8回
攻撃は最大の防御(その1)H&Dに対する僕の戦略
楠木 建
「攻撃は最大の防御」は、昔からよく聞く格言ではあるが、その背後にあるロジックは何だろう。筆者の極私的な体験をとおして説明する。その1では、筆者が十数年来直面しているH&D(ハゲ&デブ)問題を取りあげた。この切実な悩みをどう乗り越えたのか、「攻撃は最大の防御」戦略を話そう。
攻撃は最大の防御(その1)H&Dに対する僕の戦略
第7回
就職人気企業ランキングの不思議「ラーメンを食べたことがない人による人気ラーメン店ランキング」?
楠木 建
「大学生が選んだ就職人気企業ランキング」に情報的価値はほとんどない。ランクインされる企業は、仕事の経験がない大学生でも知っているし、所謂そそられる企業だ。いったい「よい就職先」にはどのような定義があるのだろう。
就職人気企業ランキングの不思議「ラーメンを食べたことがない人による人気ラーメン店ランキング」?
第6回
燃える草食系火をつけるのは上司
楠木 建
「最近の若い部下は草食系だ」と管理職世代の声が聞こえる。しかし草食系なのは、なにも若者だけではないのだ。ある外食企業のパートタイム従業員は、仕事に燃える肉食系だ。アイデアをバンバンだして、ガンガン実行にうつす。草食系の若者たちを、肉食系に変える秘訣とは。
燃える草食系火をつけるのは上司
第5回
カネと名誉と力と女「会社は誰のものか?」という愚問
楠木 建
カネ、名誉、権力、女(もしくは男)、このなかで一つだけ手に入るとしたらどれを選ぶだろうか。この4つの選択肢に隠れた関係性には、「会社は誰のものなのか?」という議論の結果に結びつく答えがある。
カネと名誉と力と女「会社は誰のものか?」という愚問
第4回
土を見て木を見ず「日本企業の成長戦略」は存在しない
楠木 建
経営戦略を論じるとき、陥りがちな落とし穴がある。世界経済に注目するだけでも、個別に企業を観察するだけでもいけない。「日本企業の成長戦略」という、国を単位した議論にも疑問が残る。
土を見て木を見ず「日本企業の成長戦略」は存在しない
第3回
ハンズオフ優れたリーダーは何を「していない」か
楠木 建
優れた成果を出している経営者は、時間的なゆとりを感じさせる。「何をやるか」と「何をやらないか」の線引きをしているからだ。いわゆる「ハンズオフ」経営のメリットを見る。
ハンズオフ優れたリーダーは何を「していない」か
第2回
ハンズオン優れたリーダーは「自らやる」
楠木 建
優れたリーダーの条件のひとつ、「ハンズオン」。グーグルの元CEOエリック・シュミットは、徹底的なハンズオンの人だ。来日した際は日本の事業や経営環境を勉強し、帰国後すぐにレポートを書き、直ぐに指示が飛んだという。自らの手で経営をする人、ハンズオンを語る。
ハンズオン優れたリーダーは「自らやる」
第1回
前口上~この度、連載を新装開店しました~
楠木 建
人気経営学者の楠木建氏の連載、リニューアルです。「言いたいことは全部書く」という著者。ツイッターは便利で気に入っている。ときどき反応があるのが面白い。しかしさすがに「140文字以内」は短すぎる。この連載では10倍の1400文字で経営の話をします。どこまで言いたいことが言えるか?
前口上~この度、連載を新装開店しました~
第14回
経営センスの習得に教科書はない――では、MBAコースの価値はどこにあるのか?
楠木 建
この連載では「スキルだけでは経営者になれない、センスが大切」と訴えてきた。「では、ビジネススクールのMBA教育は、教科書を使ってスキルを教えているだけなので、経営人材の育成には役立たないのでは」という、とある読者のしごく真っ当な疑問に対し、楠木教授が答える。
経営センスの習得に教科書はない――では、MBAコースの価値はどこにあるのか?
第13回
日本の金融業への期待
楠木 建
日本の金融機関のCEOの報酬がわりと低いのは、日本の金融のレベルが低く、欧米の金融業のように稼げないからだと説明されることがある。しかし、それは逆にいえば、ウォール街が開けてしまったパンドラの箱にまだ毒されておらず、健全な商売ができる土壌があるということだ。
日本の金融業への期待
第1回
現場「たたき上げ」から生まれたイノベーションの方法論(前編)
楠木 建
新たな「創造性」や「発明」を顧客価値の創出につなげ、イノベーションを起こすには、異能な人材を共同作業にあたらせ、チームを駆動させる難しさを伴う。その実践法をまとめた弊社刊『イノベーション5つの原則』のエッセンスとして、楠木建・一橋大学大学院教授のまえがきを全2回でご紹介する。
現場「たたき上げ」から生まれたイノベーションの方法論(前編)
第12回
森を見て木を見ず、葉を見て木を見ず
楠木 建
ある企業が儲かっている理由を説明するとき、多くの人は「景気」や「業界構造」といった要因に(おそらく無意識のうちに)注目する。しかし、こうした表層的な「目立つ」「わかりやすい」要因では、個別企業ごとの収益性の違いを説明できないし、当然、企業経営の意思決定に役立てることもできない。
森を見て木を見ず、葉を見て木を見ず
第11回
「抽象」と「具体」の往復運動
楠木 建
ビジネススクールで勉強しようという人の動機として、「具体的で実践的な知識を習得したい」という声がよく聞かれる。“具体”は実践的で役に立つ、“抽象”は机上の空論で役に立たない、と決めつけてしまうような風潮がビジネスの世界ではあるが、それは思い違いだ。
「抽象」と「具体」の往復運動
第10回
「好き嫌い」の復権
楠木 建
会社内での議論や意思決定では、好き嫌いについての話は意識的・無意識的に避けられる傾向がある。好き嫌いで決めてしまうと、意思決定の組織的な正当性が確保しにくい。いきおい客観的な「よしあし」の物差しが前面に出てくる。しかし、実際には優れた会社ほど、好き嫌いのレベルで議論が飛び交っているようだ。
「好き嫌い」の復権
第9回
「情報」と「注意」のトレードオフ
楠木 建
大量の情報が氾濫する時代のなかで私たちの日常はまさに「IT漬け」だ。ITの進歩がそのまま知的生産性の増大につながればいいが、実際はまったくそうなっていない。ハーバート・サイモンの「情報の豊かさは注意の貧困をもたらす」という名言を切り口にこの問題を考える。
「情報」と「注意」のトレードオフ
第8回
「専業」の国、日本
楠木 建
日本企業のこれからの方向性を考えたとき、「専業」が一つのキーワードになる。ダイキン工業、日本電産、任天堂、スズキなど、これだと決めた領域に長期的にコミットし、商売をどんどん深掘りしていく、よい意味で中小企業の経営スタイルを維持することの強さについて考える。
「専業」の国、日本
第7回
グローバル化の3つの壁(その3)「経営者」の希少性
楠木 建
グローバル化の壁その3にして、日本企業にとって最大の壁は、「商売丸ごとをリードできる経営者人材の不足」。グローバル化の本質とは単に言語や法律が違う国に出て行くということではなく、商売の「非連続性」にある。それまでのロジックが通用しない状況でビジネスをやりぬけるだけの商売センスが必要とされる。
グローバル化の3つの壁(その3)「経営者」の希少性
第6回
グローバル化の3つの壁(その2)多様性の先にあるもの
楠木 建
前回に引き続き日本企業の「グローバル化の壁」について考える。2つ目の壁は、「多様性」。昔ながらの島国根性で日本人は多様性のマネジメントが下手だ、これではグローバルに通用しない、これからは「ダイバーシティ」で「クロスカルチュラル」が大切だ、とかまびすしいが、本当だろうか。
グローバル化の3つの壁(その2)多様性の先にあるもの
第5回
グローバル化の3つの壁(その1)過剰英語への構えの過剰
楠木 建
日本人・日本企業がグローバル化しようとするときに直面しがちな「3つの壁」について、3回に分けて考えていく。一つ目の壁は「英語」だが、はたしてグローバル化時代に求められているのはほんとうに英語力なのか?
グローバル化の3つの壁(その1)過剰英語への構えの過剰
第4回
日本の問題は複雑だが、不確実ではない
楠木 建
反対派と賛成派の意見が対立し議論が沸騰するTPPしかり、今の日本が抱えている課題は複雑だが、不確実なものではない。政治が解決できる問題だ。政治家は単なるスローガンではなく国民が共有できる「ストーリー」を語らなければならない。
日本の問題は複雑だが、不確実ではない
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