
野田 稔
第2回
4人に1人は90歳まで生きる世の中。40歳はまさに人生の折り返し地点にすぎない。貯金があるからと安心する人もいるが、それでは甘い。今後インフレが加速した場合を考えれば、40代のうちに50代以降のキャリアをどう考えるべきか。

第1回
40代になったら社内だけでなく社外からも一目置かれる存在になっていなくてはならない。さもなければ、業績にかかわらず、自分もリストラの対象になる時代がもうすぐ来ると覚悟したほうがいい。

第30回(最終回)
ミドルマネジャーはマネジャーとしての仕事に加えてプレーヤーの仕事もあるだろうし、その他管理職としてのさまざまな仕事がある。しかし、育成も極めて重要な仕事であると認識してほしい。そこでお勧めしたいのが「タスク型OJT」だ。

第29回
人材育成には厳然たるステップがある。一足飛びには絶対人は育たない。どんな仕事でも、人材育成を行う場合、最初は誰であれ、“型にはめる”ことを強く意識する必要がある。野村総研でコンサルタントだった私も最初はそのような育成を受けた。

第28回
現在の日本は、人材育成にかなり手を抜いている国だ。たとえばOFF-JTに投資している金額で言うと、OECD参加34ヵ国中、下から3番目というから驚く。日本より下にはポルトガルとスロベニアしかない。日本はそれだけOFF-JTに手を抜いている。

第27回
堂上直倫選手は、ドラフトで注目を集め1巡目で中日に指名され入団した。しかし、09年まで一軍出場はわずか5試合、伸び悩んだ。そんな彼を球団はスタメンで使うように当時の川相二軍監督に求めたが、監督はある考えからその求めに従わなかった。

第26回
オリックスの岸田護と平野佳寿という2人のピッチャーは、先発からリリーフに配置転換されて輝きを取り戻した。この采配をしたのは、当時の岡田彰布監督だった。同様に二流の部下を超一流に変えるために、上司はどう「やる気」を与えればよいか。

第25回
マネジャーにとって、後進を育てるのも重要な使命だ。後進を育てるためにはまず、彼らのやる気を引き出すことが前提となる。しかし、お金や地位といった外発的動機付けでやる気を引き出すのは、両刃の剣であることをわかっておいたほうがいい。

第24回
イタリアには、プロジェティスタというプロジェクトのマネジメントを職務とする職種・働き方がある。彼らの多くは企業に属していた40代半ばから60代の元技術者たちだが、皆生き生きとして働いている。

第23回
ピラミッド型組織は、ルーチンワークをこなす上では非常に有効な組織だ。ただ一方で、変化に対応することが不得手である。なぜなら“ルーチンがノンルーチンを駆逐”するからだ。実際、私が野村総合研究所で管理職だったときもそうだった

第22回
フランスの経営学者、アンリ・ファヨールは、プレイヤーよりマネジャーのほうが会社での存在価値が高いと言っている。なぜなら、プレイヤーは一人前の価値しか出せないが、マネジャーは組織が100人前、1000人前の価値を発揮する起点になるからだ。

第21回
『「弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー』というノンフィクションをご存じだろうか。この話は、開成高校という進学校にある大変に弱い野球部の話だ。実はこの話のなかに、マネジメントのおもしろさが随所に表れている。

第20回
前回解説したように、リーダーシップを発揮できる環境ができたらどうするか。ここから先は一気に行きたいところであるが、実はリーダーにはできることが意外に限られている。リーダーができることは大きく分けると2つしかないのだ。

第19回
リーダーには「人間的魅力」も必要だ。では、何をもって人間的魅力と言うのか。私は、その大きな部分を「信頼と安心」としている。にもかかわらず多くのリーダーが、この信頼と安心というリーダーシップの第一歩を蔑にしている。

第18回
優れた表現には2つの特徴がある。1つは、聞く者がその情景をあたかも目に見えるかのように想い浮かべることのできる表現。もう1つは、自分事化と大義名分の両方がメッセージとして発せられているということだ。

第17回
リーダーシップの源泉として、最初に思い浮かべるのは会社などの組織において階級が上の者の持つ権限だろう。次いで比較的強力だといわれるものが「専門性」だ。日本人はとかく専門家に弱い。専門家に言われると無条件に従ってしまうところがある。

第16回
「有名なリーダー」と問われて、あなたは誰を思い描くであろうか。人によってそれぞれだろうが、共通しているのは“偉い人”というものだ。実は、この「偉い」という感覚は曲者だ。相手が偉いからといって言うことを聞くとは限らないからだ。

第15回
今回は、50歳になってもたそがれない「自己変革力」を身に付ける講座の第2弾をお届けしたい。当然ながら、自分の人生はそんなに急に変えられない。そこで重要になるのが、「最終的に自分はどうなったら幸せなのか」という幸せモデルを作ることだ。

第14回
「定年前にたそがれない人生」ためには、さらにキャリアを積み重ねていくことが何よりの妙薬だと思う。ただ、問題なのは、「デフォルトはたそがれる」ということだ。放っておけば、多分、ほとんどの人がたそがれる。

第13回
最近驚いたのは、会社を辞めて、新たな道に踏み出すと決めた人に多い「立つ鳥跡を濁さず症候群」だ。もちろん、それができればこしたことはない。しかし、これが未練というか、必要以上に時間を掛けて、驚くほど丁寧に行う人が多い。
