
鈴木貴博
ユナイテッド航空が降機を拒否した乗客を機内から引きずり出し、流血させた事件は、同社自身や株主に多大な損害を与えた。なぜこんなことが起きたのか。航空業界のコンサルティングを多く経験した立場から、背景にある業界特有の課題を斬る。

シリコンバレーの新興自動車メーカーであるテスラモーターズが時価総額でフォードを抜き、米国自動車メーカ―2位に躍り出た。市場は沸き立っているが、これは同社の真の実力なのか。その強みを検証し、世界の自動車市場の未来図を考える。

格安旅行会社「てるみくらぶ」が破綻した。旅行申し込みが利用不能になり、海外旅行中の利用者が現地でホテル代の支払いなど二重の出費を強いられている。賢い消費者なら予兆を見抜くことができたのか。過去の同様の事例を見ると、それは不可能に近かった。

第59回
中学校の歴史教科書で「聖徳太子」の表記を「厩戸王」に変更しようという議論は、振り出しに戻った。実は、おじんさんが知らない歴史教科書の「新常識」は、これまでも色々あった。なぜ、歴史教科では時々不思議な改定が行われるのか。

第58回
ドラマ『水戸黄門』が武田鉄矢主演で復活する。その意味をビジネスの視点から解説するというのが今回の内容だ。なぜ、時代劇はテレビから消えていったのか?なぜ、今回、『水戸黄門』が復活するのか?そしてこれから先の時代劇はどうなるのか?

第57回
ガス自由化が目前に迫っている。きっと先の電力自由化のように、巷には様々な料金プランが溢れるだろう。しかし、スマホも光回線もそうだが、その中から「おトク」な料金プランを見つけ出すのは難しい。それは背後に企業の思惑があるからだ。

第56回
アメリカ映画界の祭典・アカデミー賞の2017年の授賞式は「ある違和感」とともに幕を閉じた。前代未聞の取り違え事件の話をしているのではない。その背景にある選考の根拠である。それは、被合併企業の社員に対する人事上の配慮に似ている。

第55回
3月中旬、「株式会社ほぼ日」が上場する。「ほぼ日手帳」への事業依存度が高いことが指摘されているが、それほど心配するべきことだろうか。投資家は「ほぼ日」の手帳に「とらや」のヨウカンに通じる価値を見出すことができるはずだ。

第54回
今、20代の世帯における固定電話の保有率は、11%まで下がっている。ほとんどの若者はスマホを使っているからだ。一方シニア世代の家庭には、まだまだ固定電話が多い。もはや無用の長物となった固定電話を、なぜ我々は解約できないのか。

第53回
トランプ大統領乱発している大統領令が、世界の困惑を招いている。入国禁止令は差し止めを巡って政権側と連邦裁判所が対峙しているが、そもそも大統領令をやめさせることはできるのか。ニュースだけではわからない法の仕組みを解説する。

第52回
東芝が解体消滅の危機にある。同社は立て続けに激震に見舞われ、なぜここまでジリ貧になってしまったのか。その原因として、運が悪かったのではなく、ある種の「経営力」が不足していたことが考えられる。多くの日本企業も肝に銘じるべきだ。

第51回
カジノの誘致にはいまだに否定的な世論が多い。安倍首相は周囲に「なぜこの良さがわからないんだ」とぼやいていたそうだ。なぜ政府が推し進めるカジノ誘致は国民の理解を得られないのか。問題はカジノのイメージが明確に見えないことだ。

第50回
大手コンビニチェーン・セブン-イレブンのある店舗で、誤って従業員が食べ残したクリスマスケーキを販売する事件が起きたという報道があった。これは店員だけの責任だろうか。コンサル目線で3つの再発防止策をナナメに考えよう。

第49回
トヨタ自動車も標的となった、米トランプ新大統領による暴言ツイート。先進国のトップによるこうした行為は人々の理解の範疇を超えているため、攻撃を受けた企業は右往左往するばかりだ。ゲーム理論的に考えると、このツイート攻撃には驚くべき戦略性が見える。

第48回
米国のスタバの好業績の背景には、「行列に並ばなくて済む」施策の成功がある。まだ日本では知られていない同社の施策を通じて、日本と米国では消費者のニーズに応えるためのイノベーションの在り方がどう異なるかを、考えてみたい。

第47回
昨年度の国家公務員の「男の産休」取得率は30.8%と、前年度から6.1ポイント増えたそうだ。これは高いのか、それとも低いのか。この数字の背景には、実は社会が「イクメン」について考えなくてはならないいくつかの視点が潜んでいる。

第46回
現状を見る限り、アベノミクスが成功しているとは言い難い。しかし、メディアや国民が「アベノミクスは失敗だった」と声高に言えないのはなぜか。背景にはアベノミクスにとってのいくつかのラッキーと、国民にとってのアンラッキーがある。

第45回
キュレーションサイト「WELQ」の炎上騒動を契機に、メディアの在り方が議論されている。既存メディアとは異なる記事量産の「大発明」をしたキュレーションサイトの倫理には、どこに問題があるのか。その「闇」に既存メディアは打ち勝てるのか。

第44回
ユニクロを展開するファーストリテイリングの勢いが落ちている。大幅減益決算を見て嘆いた投資家も多いだろう。しかしグループには「ジーユー」という絶好調の事業がある。近い将来、ジーユーが親会社のユニクロを追い抜くかもしれない。

第43回
人工知能の能力が人間に追いつき、追い越す日のことをシンギュラリティ(特異点)という。それは2045年くらいに現実になるのではないかと言われている。そうなれば我々のほとんどは仕事を失う。未来の人類の失業を防ぐためのルールを考えよう。
