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竹田孝洋
7月末の日米協調介入などを受け、ドル円相場は一時1ドル=155円台まで円高が進んだものの、早くも159円前後まで押し戻された。2024年の為替介入と比べて効果が長続きしないのは、FRBの金融政策の方向性の違いが影響している。今後のFRBと日本銀行の金融政策、日本の財政不安を検証すると、再び160円を突破する懸念は拭えない。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「購買力平価」です。為替レートの「適正水準」を考える代表的な物差しです。国債通貨研究所が算出する2026年6月の消費者物価ベースでの購買力平価は1ドル=106円91銭ですが、実勢相場は160円前後と大幅な円安水準にあります。なぜこれほど大きな乖離が生じたのでしょうか。購買力平価の仕組みと過去50年の推移から、現在の歴史的な円安を読み解きます。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「高額療養費制度」です。高額な治療を受けた際の自己負担に上限を設ける重要な安全網ですが、2026年8月から負担上限が引き上げられました。患者への配慮と現役世代の保険料抑制をどう両立させるのでしょうか。

政府主導の賃上げが続いても、生産性が向上しなければ「賃金と物価の好循環」は持続しない。財政面では、インフレによる税収増を新たな歳出に回す政策が続き、将来の利払い費増加や財政悪化への懸念が強まっている。日本銀行元副総裁の山口廣秀・日興リサーチセンター理事長へのインタビュー後編では、成長戦略と規制緩和、責任ある積極財政、日銀の国債・ETF(上場投資信託)処分、ウォーシュFRB(米連邦準備制度理事会)議長が目指す中央銀行改革について聞いた。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「債務残高対GDP比」です。今年の骨太の方針は、この比率の安定的低下を財政運営の目標の中核に据えました。高市政権の成長投資が実を結ぶか否かで将来の比率は大きく変わります。

世界経済は、戦争や地政学リスク、サプライチェーンの分断などが重なる複合危機に直面している。一方、軍備・財政拡張を背景にAI・ハイテク分野ではバブルが膨らみ、景気や株価を押し上げている。今後の世界・日本経済、物価動向、日本銀行の利上げ、主要国中央銀行の動向について、日本銀行元副総裁の山口廣秀・日興リサーチセンター理事長へのインタビューを2回に分けてお届けする。前編では、世界的なAIバブルの行方、日本経済の下振れリスク、円・株・国債のトリプル安の可能性などについて語ってもらった。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「給付付き税額控除」です。通常の減税では恩恵が届きにくい低所得者にも、現金給付を通じて支援する仕組みです。2029年度の導入に向け、対象所得の把握や給付額、減額ラインの設計が焦点となります。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「責任ある積極財政」です。高市政権の成長投資への期待が高まる一方、長期金利は一時2.9%まで上昇しました。積極財政と緊縮財政の実態を予算や国の長期債務残高から検証し、「責任ある」が意味するものを考えます。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは予算委員会です。予算を審議する場でありながら、実際には国政全般を論じる舞台でもあります。なぜスキャンダル追及や安全保障論議まで行われるのか。その役割を歴史的な論戦から読み解きます。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは有価証券報告書です。金融庁の要請を受け、株主総会前に有価証券報告書を提出する動きが急速に広がっています。決算短信や事業報告だけでは見えにくい企業の実像、リスク、不祥事の兆候まで読み取れる重要資料の見方を解説します。

日本銀行は政策金利を31年ぶりに1%へ引き上げた。しかし、これで利上げが終わるわけではない。物価高や円安、財政拡張、日銀人事が絡み合うなか、利上げ“ゴール”の到達金利は1.5%で止まるのか、それとも2%まで上がるのか。家計と企業を揺さぶる利上げ局面の行方を読む。

日本銀行は6月16日、政策金利を31年ぶりの水準となる1%へ引き上げました。政策金利は、企業の借入金利や住宅ローン、預金金利、為替市場に幅広く影響します。かつて政策金利の役割を担った公定歩合の歴史も振り返りながら、「金利ある時代」の意味を読み解きます。

2025年の合計特殊出生率は1.14と過去最低を更新しました。60年前の1966年には「丙午」の迷信で出生率が急落しましたが、現在の少子化はもはや一時的な現象ではありません。出産期の女性人口そのものが減る中、年金財政や外国人受け入れにも影響する構造問題となっています。

財務省が発表した2025年末の日本の対外純資産残高は前年比4.4%増の561兆7504億円となり過去最高を更新した。一方で、ドイツ、中国の伸びが日本を上回り、日本は世界3位に転落した。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは対外純資産。国全体の信用力を示す重要な指標だが、政府が自由に使える財源ではない。その意味と限界を整理する。

日本の長期金利が一時2.8%まで上昇し、約30年ぶりの高水準を付けた。高市政権の発足後に金利上昇が加速した背景には、インフレ懸念に加え、「責任ある積極財政」が招く財政悪化への強い警戒感がある。長期金利は果たして今後どこまで上がるのか。「2027年春に3%超え」のシナリオを、市場指標から多角的に検証する。

円安は対ドル相場だけで測れるものではない。貿易相手国との関係や物価差を反映した実質実効為替レートで見ると、円の購買力は1960年代後半に近い水準まで低下している。海外旅行で物価高を感じ、訪日客が日本を割安と感じる背景には、円の「真の実力」の低下がある。

5月22日、ケビン・ウォーシュ氏がFRB(米連邦準備制度理事会)議長に就任する。8年にわたって議長を務めたジェローム・パウエル氏の後任となるウォーシュ氏を待つのは、インフレ再燃リスクと景気・雇用への配慮を同時に迫られる難しい局面だ。米国の中央銀行FRBの仕組みと歴史から、その重い役割を読み解く。

連休明けの5月7日、日経平均株価は終値で6万2833円84銭を付け、史上最高値を更新した。上げ幅3320円72銭も過去最大だった。ニュースで最もよく目にする株価指数だが、その仕組みを正確に知る人は多くない。今回は日経平均株価の計算方法、歴史、TOPIXとの違い、そして指数が抱える偏りを解説する。

連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「第3号被保険者」。第3号被保険者制度は、会社員や公務員の配偶者が保険料を直接払わずに基礎年金を受け取れるというものです。以前は多数派だった専業主婦世帯を前提に設計されたものでしたが、共働き世帯が主流となった現在、不公平感は強まっています。制度創設の経緯と改革の行方を解き明かします。

#5
2013年に始まった日本銀行の異次元緩和は、国債やETFの大量購入を通じて金融政策の原理原則を大きく変えた。だが「2年で2%」の物価目標は達成されず、財政規律の緩みや市場機能の低下という副作用が残った。『異次元緩和の罪と罰』の著者そして元日銀理事である山本謙三・オフィス金融経済イニシアティブ代表が、11年に及んだ政策の功罪と、植田日銀が背負う正常化の難路を語る。
