2021.6.21
FOMCが利上げ示唆、米金融引き締めで始まるドル高圧力の行方
6月15、16日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)で公表された経済見通しでは、2023年末時点の政策金利見通しが、2回の利上げに引き上げられ、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、債券買い入れペースの鈍化(いわゆるテーパリング)に…
みずほ証券チーフ為替ストラテジスト
やまもと・まさふみ/中央銀行や内外金融機関での勤務経験を基に、グローバルな視点から為替市場を分析・予測する。日銀で外為市場介入取引、為替市場調査、欧州経済・金融市場調査などに従事した後、セルサイドに転出。バークレイズ銀行など外資系金融機関のチーフFXストラテジスト、外為市場リサーチを行う投資助言代理業の代表取締役、マネックス証券でシニアストラテジストを務めた。15年11月より現職。95年国際基督教大学卒業。
2021.6.21
6月15、16日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)で公表された経済見通しでは、2023年末時点の政策金利見通しが、2回の利上げに引き上げられ、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、債券買い入れペースの鈍化(いわゆるテーパリング)に…
2021.5.24
市場では、米連邦準備理事会(FRB)が2021年後半にもテーパリング開始に関する議論を始め、2022年初めに量的緩和の縮小(テーパリング)を開始するとの見方が強まっている。米国では年後半に集団免疫を獲得する見込みであるほか、バイデン政権によ…
2021.5.3
1-3月期の為替市場では、米国の大規模財政出動期待を受けた米長期金利の上昇により、ドル円が大きく反発した。ただ4月に入り、ドル円はバイデノミクスが端境期に入ったことなどで伸び悩んでいる。一方、ユーロは対ドルで4月に入り反発しているが、…
2021.3.18
日銀は3月18~19日の金融政策決定会合後に、金融緩和を実施していくための「点検」結果を公表する。市場はイールドカーブのスティープ化促進、ETF買い入れの柔軟化、マイナス金利政策の副作用軽減措置を、政策変更の内容として期待しているようだ。…
2021.2.12
世界経済は総じて、コロナショック直後の想定を大きく上回る回復を続けている。こうした中、米国でもFRB高官が債券買入れの縮小(テーパリング)開始の可能性を示唆した。諸々の観測から、年後半には市場でFRBによるテーパリング期待が高まる可能性…
2021.1.22
ドル円は今年1月6日に一時102.59円へと下落した。ドル円下落は、円高局面と認識されがちだが、日銀が算出する貿易加重平均の円相場をみると、実は円安となっている。つまりドル円の下落は、円高ではなくドル安によるものだ。しかし実際のところ、こ…
2020.12.18
2020年の為替市場では、スウェーデンクローナやユーロなどの欧州通貨が上昇する一方で、ノルウェークローナやカナダドルといった産油国通貨が下落した。ドル円は米国株と米長期金利がいずれも上昇したにもかかわらず下落。反対にユーロと豪ドルは堅…
2020.11.23
米大統領選・議会選では、新大統領にバイデン氏が就任し、上院では共和党、下院では民主党が、それぞれ議席の過半数を確保する見込みだ。この結果、米国は「ねじれ議会」(分断政府)となる可能性が高く、市場もそれを織り込んだ動きを見せている。…
2020.10.23
米大統領選・議会選が11月3日に迫る中、市場では民主党・バイデン候補の勝利だけでなく、共和党が過半数を握る上院でも民主党が過半数議席を獲得し、民主党による統合政府、いわゆるトリプルブルーが実現するとの見方が広がる。こうした中、米株式…
2020.9.25
11月3日投票の米大統領選は、トランプ大統領の支持率回復に伴い、接戦となる可能性が高まっている。両候補の得票率の差が小さい場合、再集計が実施され、最終結果が判明するまで数日あるいは数週間かかるリスクもある。特に今回は、郵便投票が大幅…
2020.8.21
ドルが長期的な下落トレンドに入ったとの見方が強まっている。こうした見方を裏付ける理由として、米国の財政赤字の急拡大、米金利の低下、各国の外貨準備におけるドル比率の低下傾向などが指摘されている。しかし、こうした指摘は現実的ではない。…
2020.7.31
豪ドルは3月に急落したが、その後大きく反発し、急落前の水準を回復している。中国での新型コロナ感染の早期抑制や景気回復に加え、銅価格の急反発、豪州中央銀行(RBA)の量的緩和策に対する消極姿勢が、豪ドル買いを後押しした。今後も中国や豪州…
2020.6.26
2019年以降、FRBは大規模な金融緩和を続けたが、ドル円は大きく下落しなかった。しかし一方で、今年4月以降に米国株の上昇が続いても、ドル高/円安の動きは限定的となっている。FRBによる金融緩和の中身を確認すると共に、ドル円が動かない背景を…
2020.5.25
新型コロナウイルス感染拡大と経済活動封鎖の影響により、国際資本フローは様々な影響を受け、為替相場にも一定の影響が出てくるだろう。たとえば、海外での新型コロナ感染拡大を受けて、日本企業が生産拠点を国内に戻す動きが殺到し、円高圧力が強…
2020.4.28
金融市場をみると、米株式市場のボラティリティを表すVIX指数が、3月18日に一時リーマン・ブラザース破綻後につけたピークとほぼ同水準へ急上昇した。一方ドル円は、リーマン・ショック時と今回のコロナ・ショック時とで動きが大きく異なっている。…
2020.3.24
新型コロナウィルス感染の拡大で、2020年前半を中心に世界経済も見通しが大幅に下方修正される可能性が高まった。足もとでは、ドル高、資源国通貨安が続いているが、新型コロナウィルス感染が終息するであろう20年後半の主要通貨の先行きを考えてみ…
2020.2.17
市場の焦点の1つである新型肺炎の感染拡大問題は、中国の春節休場明け後の2月4日に上海総合株価が急落する一方で円が上昇するなど、リスクオフのイベントとなった。もっとも、その後は、感染者数の増加ペースの鈍化や中国人民銀による大量の流動性…
2020.1.28
中国の武漢で発生した新型肺炎は、感染者数や感染による死亡者数が増加し、金融市場の新たなリスク要因となっている。為替市場では感染拡大リスクが高まった27日、ドル円が一時108円台に下落した。2002年11月に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群…
2019.12.16
この時期における、毎年恒例ともいえる来年(2020年)の主要通貨見通しを紹介する。ドル円の先行きを考える上でで重要な点は、米経済、米金融政策、米大統領選、米中貿易戦争など多岐にわたるが、筆者はあるシナリオを想定し、ドル円の動きを見通し…
2019.11.16
ここにきて、米中部分的通商合意への期待の高まりから金利が上昇に転じ、米国のイールドカーブはスティープ化している。それに連動したドル上昇は、今後も続くだろうか。年末年始の気になる円相場の動きを、これまでに見られたドルと米イールドカー…
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