2023.3.1
「137円」台目前に上昇したドル円、“米債務上限問題”のドル安円高リスクは?
1月16日に127.23円へ下落したドル円は、2月に上昇を続け、2月下旬には136円台半ばと、日銀による金融政策修正の直前の水準である137円台に迫った。今後もドル買いの動きが続く可能性と、一転してドル安・円高の動きが強まるリスクを大胆に指摘する…
みずほ証券チーフ為替ストラテジスト
やまもと・まさふみ/中央銀行や内外金融機関での勤務経験を基に、グローバルな視点から為替市場を分析・予測する。日銀で外為市場介入取引、為替市場調査、欧州経済・金融市場調査などに従事した後、セルサイドに転出。バークレイズ銀行など外資系金融機関のチーフFXストラテジスト、外為市場リサーチを行う投資助言代理業の代表取締役、マネックス証券でシニアストラテジストを務めた。15年11月より現職。95年国際基督教大学卒業。
2023.3.1
1月16日に127.23円へ下落したドル円は、2月に上昇を続け、2月下旬には136円台半ばと、日銀による金融政策修正の直前の水準である137円台に迫った。今後もドル買いの動きが続く可能性と、一転してドル安・円高の動きが強まるリスクを大胆に指摘する…
2023.1.30
日銀は、1月18日の金融政策決定会合にて、金融政策の現状維持を決定。市場では、1月の会合で、金融政策がさらに修正されるとの期待が高まっていたこともあり、ドル円は一時131.58円へと急騰した。しかし、市場では、いずれ日銀が、イールドカーブコ…
2022.12.26
2022年はドル独歩高だったが、2023年は既に始まっているドル反落が加速し、ドル全面安の年となるとみる。著名通貨ストラテジストが、ドル、円、ユーロ、豪ドルといった主要通貨の2023年見通しを景気、インフレ、そして金融政策といった観点から明快…
2022.11.30
ドル円相場は、10月21日に152円近辺までへ急上昇したが、その後の日本政府・当局によるドル売り円買い介入で下落。あたかも介入でドル高円安が終わったかに見える。しかし、年初から独歩高だったドル相場は、9月下旬あたりから変調を見せていた。ド…
2022.10.24
11月8日に米中間選挙が予定されている。現時点の米政府は、大統領と上下両院の政党が一致する「統合政府」の状態だが、米中間選挙で、上院の下院の両方、あるいは上院/下院のいずれかで共和党が過半数の議席を獲得すると、大統領と議会両院、ある…
2022.9.26
政府・日銀は9月22日、24年ぶりとなるドル売り円買い介入に踏み切った。ドル円は、サプライズ介入もあって一時140円台前半に急落した。ここまで円安が進んだ背景をファンダメンタルズの点で整理するとともに、過去の政府・日銀による為替介入の規模…
2022.8.22
ドル円は7月14日に139.39円と、140円に迫る水準へ急上昇したが、8月2日にかけて130.41円へと6.4%も急落しており、既に下落トレンドに入ったとの見方も出ている。目先、ドル円への下押し圧力は残存するとみられるが、一方で、FRBによる利上げは続く…
2022.7.25
7月14日、ユーロドルは一時0.9952と、パリティを明確に割り込み、02年12月以来の低水準となった。ユーロ安が進んだ背景には、米独金利差、天然ガス供給不安、イタリアへの懸念、経常収支の赤字化など多岐にわたる。ユーロ安の先行きを俯瞰するため…
2022.6.14
ドル円は6月13日に一時135円台を突破。米連邦準備制度理事会(FRB)が、23年にフェデラル・ファンド(FF)金利を3%へ引き上げると、ドル円は138円へ上昇し、140円を付ける可能性も高まろう。テクニカル分析によると、02年の高値を上抜けた次の節目…
2022.5.6
G20、G7財務相・中銀総裁会議および21日の日米財務相会談では、円安懸念を国際社会も共有するというメッセージが出されなかった。しかし22日に円買い介入に関する報道がなされると、ドル円は小幅下落(円は上昇)した。日米両政府が円買い協調介入…
2022.4.4
22年1-3月期は、ウクライナ情勢の緊迫化などでユーロのアンダーパフォーマンスが目立ったが、4-6月期にはウクライナとロシアの停戦合意も期待される。またインフレ加速を背景に世界の金融政策は利上げ加速も期待されている。為替市場分析の第一人者…
2022.3.7
ウクライナ情勢は、2月24日のロシアによるウクライナ軍事侵攻開始により一段と深刻化した。市場関係者の多くは、ウクライナの首都キエフでの市街戦や長期化を想定しておらず、これほど厳しい対ロ経済制裁が実施されるともみていなかった。ロシアに…
2022.2.7
ロシアがウクライナ国境に10万人規模の兵力を集結させたことで、ウクライナ情勢が緊迫化している。ロシアと欧米諸国の間で交渉が続けられているが、合意の兆しは見られていない。ロシアによるクリミア併合などの過去を振り返ることで、ウクライナ情…
2022.1.17
パウエルFRB議長は、昨年12月FOMC後の会見で、「前回のバランスシート縮小時の手法は今回のケースには最善ではないかもしれない」と発言。今年1月11日の再任指名に関する公聴会では、22年後半のバランスシート縮小開始の可能性が高いと証言し、今回…
2021.12.13
ドル円は、米中期金利の上昇を受けて、11月24日に115円台半ばへ大きく上昇した。しかし、その後のドル円は上昇が一服し、上値の重い展開となっている。2022年のドル円相場を検討するうえで重要と思われる5つの注目点を指摘し、米国の金融政策や労働…
2021.11.5
為替市場では、原油価格の高騰が続いていることから、原油輸入国である日本の貿易収支が悪化し、円安につながるとの見方も広がっている。ただ、原油価格の上昇は、インフレ期待などを通じて米金利の上昇につながり、ドル高を促す効果もあるだろう。…
2021.10.6
今年7-9月期は、豪ドルやカナダドルなどの資源国通貨が下落したほか、ユーロも軟調だったが、ドルは横ばい圏で推移した。中国発の信用不安、インフレ、金融政策の正常化、そしてコロナが為替相場に多大な影響を及ぼした。10-12月期の景気、金融政策…
2021.9.7
日本では遅くとも11月28日までに、ドイツでは9月26日にそれぞれ総選挙が予定されている。短期的には、両国の総選挙の結果が、為替相場に影響する可能性がある。選挙結果が為替相場に与える一般的な経路(チャネル)を3つとりあげ、日独両国の総選挙…
2021.8.10
6月以降のドル、ユーロ、豪ドルは、三者三様の動き。各国金融政策は、緩和一辺倒だった昨年と違、次のアクションが視野に入ってきた。著名ストラテジストが、米、ユーロ圏、オーストラリア各国の金融政策の動きを整理し、今後予想される金利の動き…
2021.7.13
4-6月期は、ドルが5月にかけて対欧州通貨を中心に反落したが、6月に米連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派のサプライズがあったことから、ドルは再び上昇する展開となっている。7-9月期の為替市場を見極めるうえで重要と思われる4つの焦点を紹介し…
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