大谷和利
毎春恒例のアップルのスペシャルイベント、今年は「ピークパフォーマンス」というテーマで3月8日(日本時間では9日未明)に行われた。今回は、新製品の分析とともに、日本の企業にも参考になると思われる演出について掘り下げてみる。

Apple Watchは、健康管理やフィットネスのサポートツールとして注目されているが、実は常時身に付けているウエアラブルデバイスとしての特性から、ビジネスユースのガジェットとしても注目の存在になってきた。今回は、Apple Watchのビジネス利用について、その魅力と可能性を掘り下げてみる。

最近、大きな注目を集めている「メタバース」の話題。インターネットの次に来るものと考えられ、サービス自体に参入するIT企業や、勝ち組を見定めて便乗する機会を狙う一般企業も増えてくると思われる。しかし、アップルはメタバースと距離を置く姿勢を見せており、一説には社内でメタバースという単語自体が禁句になっているともいわれている。アップルは、なぜメタバースの波に乗らないのか? その理由をメタバース推進派の思惑や周辺の状況から考察する。

地球温暖化は、新型コロナウイルスより差し迫った問題ではないかもしれないが、パンデミック収束後も長期にわたって取り組まなければならない深刻な課題である。そして実は、デジタル化の流れやAIの利用が、その悪化の一因だとしたら、IT業界はどのように対応すべきなのだろうか。今回は、電気の存在と同じく、それがない時代には戻れなくなったコンピューター環境やネット社会の「不都合な真実」について考えてみる。

インテル製CPUの採用をやめ、2020年秋に発売したMacやiPadには独自チップ「M1」を、そして2021年秋に発売した新型MacBook Proには、新発表の「M1 Pro」「M1 Max」を搭載して話題になっているアップル。独自チップに力を入れるのはなぜなのか? その理由と展望を考察する。

今年は、Apple創立の中心人物で、紆余曲折(うよきょくせつ)の末に同社を時価総額世界一の超巨大企業へと導いた、スティーブ・ジョブズの没後10年にあたる。現CEOのティム・クックへの最後の言葉として「スティーブだったらどうするか、とは考えるな」と伝えたジョブズゆえ、そろそろ伝説から解放しても良い頃合いかとも思うのだが、一方では、今でもいわゆる「知られざるエピソード」は存在する。今回は、個人的な思い出も含めて、ジョブズが成し遂げたことを振り返ってみたい。

第10回
iPhoneやiPad用のアプリは、アップルが運営するApp Storeからアプリをダウンロードしてインストールしないと利用できない。有料アプリを提供する企業はアプリ代やアプリ内課金の30%をアップルに支払うことになっており「アップル税」と呼ばれていた。9月からこのルールや料率が変更になり、閲覧系のサブスクリプションアプリを提供する企業は自社サイトで課金が行えるようになった。なぜ、このようなことが起こったのか、「フォートナイト裁判」の背景を解説する。

第9回
8月から「Windows 365」という名前でWebベースのOSを法人向けに提供しはじめたマイクロソフト。一方、グーグルもChrome OSによってWebベースOSの普及に力を入れており、その専用機であるChromebookは教育市場で人気となっている。アップルは今のところこの状況を静観しているが、そこにはどのような思惑があるのか。今回はなぜWebベースOSが増えているのか、そしてアップルがWebベースOSを提供する可能性について考えてみる。

今年4月以降、Android向けの広告費が急増し、iOS向けの広告費の成長率が目に見えて鈍化するという現象が起こっている。しかも、Android向けの広告料はiOS向けよりも30%も高くなった。実はこうした動きは、それぞれのプラットフォームのプライバシーに対する取り組みと、密接に関係するものだ。今回は、なぜAndroid向け広告費が増えたのか、そしてプライバシー保護を取り巻く状況が、企業のこれからに及ぼす影響について考えてみる。

Google、Microsoft、IBM、Adobe……この4つの企業はすべてCEOがインド人である。さらに、AppleやIntelにも副社長など多数のインド人幹部がおり、今や“インドの強さ”はIT業界における世界的な共通認識になっている。日本ではまだ「インドがIT先進国」という認識の人は少ないのではないだろうか。しかし実際のインド社会は、ものすごいスピード感でIT化・デジタル化が進んでいる。モバイルファーストが徹底しており、キャッシュレス決済も日本よりも普及しているほどだ。

2020年から2021年にかけての新型コロナウイルス禍においても順調に業績を伸ばし、株価も史上最高値を記録するアップル。スティーブ・ジョブズ没後10年を経ても衰えることのないAppleの強さの秘密はどこにあるのか?過去も振り返りつつ、5つの観点から分析してみた。

通信大手のエリクソンの調査によると、2030年までにホワイトカラー業務の約6割がリモートワークに移行し、企業の意思決定者の44%が「物理的なオフィスはなくなる」と考えているといいます。そうであれば、リモート会議もウェビナーも、もっとダイナミックで楽しいものにすべきです。そのようなライブ感あふれるプレゼンを実現してくれるツール「mmhmm」(ンーフー)をご紹介しましょう。

今、トイカメラ的な画質で、撮った写真を翌日まで見られない不便なカメラアプリが注目されるという現象が起こっています。今回はその中心的存在の「Dispo」と、レトロな雰囲気を持つ類似アプリの世界を紹介しましょう。

読者の皆さんの中にも、すでに利用されていたり、少なくとも名前は聞いた(あるいは目にした)ことがある方がおられると思われる、新興の実名制の音声SNS「Clubhouse」(クラブハウス)。アカウントの有効化が招待制のため、ユーザーと非ユーザーの間ではかなり温度差が見られるが、「すでに飽きた」という声もある一方で、招待を待ちわびる人がいたりと、ネット界隈での反応はさまざまだ。今回は、このClubhouseを取り上げて、筆者なりに考察してみる。

以前から個人情報などのプライバシーを重視する姿勢を強調していたアップルだが、先日、さらにそれを強化する施策を実施した。「App Store」内のすべてのサードパーティーアプリに対して、利用者がダウンロードする前に、そのアプリのプライバシーポリシーを表示可能にするよう、アプリ開発者に義務付けたのである。

日本では未だサービスが開始されていない「Apple Card」。Apple Cardはなぜクレジットカードの「黒船」と呼ばれるのか。そして上陸時期はいつか?テクノロジーライターの大谷和利氏が解説する。
