なぜ、子どもに
早期から暗算を教えないといけないのか?
「数ニューロン」は考えを強要しています。
子どもが暗算を覚えれば、大人のように考えられるようにしなければならないし、そうなるように脳がつくられているのです。
だから、子どもは暗算ができるようになれば、抽象概念がつくりやすくなります。
実生活では、視覚・運動ニューロンと数ニューロンが、同時に働くので、概念がつくられ、知識が増えることになるのです。
毎日の生活で午後3時におやつを食べることにしていたとしましょう。
仮に、子どもがすぐにおやつを食べないので、お母さんが叱ったとします。
叱る数が数回続くと、子どもは「お母さんは怒りっぽい」という考え(抽象概念)を持ちます。
もしお母さんが、この考えが不当で変えたいと思えば、暗算のできる子なら、親子の会話で簡単にできるでしょう。
「それは事実と違う」と母親が説明してもいいのです。
ポイントは、概念を変えるだけにすること。暗算ができない子どもでは、事態を理解できないと感情的な反発をするだけでしょう。
つまり、暗算ができるということは、子どもでも大人のように考えられるということなのです。
だから、暗算ができる子は、前頭前野が大人のように、格段によく働くようになり、大いに賢くなるのです。
小学校入学前に子どもに暗算を教えるのは、「抽象概念」を考えるように、つまり、大人のように考えられるようにするためなのです。
京都大学名誉教授、医学博士。世界で最も権威がある脳の学会「米国神経科学会」で行った研究発表は、日本人最多の100点以上にのぼり、現代日本において「脳、特に前頭前野の構造・機能」研究の権威。2011年、瑞宝中綬章受章。1932年、大阪生まれ。著書に、『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』『あなたの脳が9割変わる! 超「朝活」法』 (以上、ダイヤモンド社)、『新版 赤ちゃんの脳を育む本』『2~3才からの脳を育む本』(以上、主婦の友社)、『天才脳をつくる0歳教育』『天才脳を育てる1歳教育』『天才脳を伸ばす2歳教育』『天才脳をきたえる3・4・5歳教育』(以上、大和書房)などベスト&ロングセラー多数
1932年、大阪生まれ。脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。約30年前に、日本における伝統的な母子相伝の育児法を見直しながら、自身がアメリカ在住時と日本で実践してきた出産・育児経験をもとに、夫・競氏の脳科学理論に裏づけされた“0歳から働きかける”久保田式育児法〈クボタメソッド〉を確立。この20年で3000人以上の赤ちゃんの脳を活性化させてきた。テレビなどで「脳科学おばあちゃん」として有名。累計38万部突破のシリーズ『0歳からみるみる賢くなる55の心得』『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』『赤ちゃん教育──頭のいい子は歩くまでに決まる』『カヨ子ばあちゃんの子育て日めくり』(以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。ズバッとした物言いのなかに、温かく頼りがいのあるアドバイスが好評
【脳研工房HP】 http://www.umanma.co.jp/