アメリカのロースクールで学んだ動物法と環境法の関わり

石黒 イギリスと日本のシェルターを知っていろんな国を見ていこうと思ったのですよね? 最初から今まで何年になるんでしたっけ?

本庄 はい、それが2006年ですから、かれこれ11年になりますね。いま、29歳なので。

石黒 学生として勉強を続けながら世界8ヵ国を回ってもまだ20代!(笑)。大学は日本に戻ってきて、京都大学だったわけですよね。その時は、動物についての専攻だったんですか? 

本庄 いえ、動物に関する専攻とかはまだないので、普通に法学部の学生でしたから、福祉のサークルを作って、シェルターにボランティアに行ったりしていました。

石黒 アメリカのロースクールに行ったのが卒業後ですね?

本庄 はい。2年間いまして、動物法と環境法を学びました。

石黒 動物法は活動から想像つきますけど、環境法って?

本庄 動物法はもともと環境法の中でがはじまって独立していったという経緯があるんです。なのでこの2つは密接に関わっていまして。たとえば、本に書いた、ケニアの野生動物、象牙の密輸に関わるゾウ、食肉目当てのキリン、シマウマなどの密猟からの保護などは、環境法と隣り合わせで考える問題ですね。

世界のアニマルシェルターは、犬や猫を生かす場所だったキリンを間近にみることができる キリンセンター(ケニア)

石黒 なるほど! 腑に落ちます。僕は金沢出身なんですが、山近くに住んでいる友人から、最近、熊がかなり街の近くまで降りてきてるという話しを聞きます。そんな、都市開発とも関係あるということですかね?

本庄 そうです! たとえばアメリカでは、自然が残る地域で土地を購入する際には、厳しい決まりがあったりします。