「フェイスブックの世界人口は5億人超」「Google+は開始から1カ月で2500万に達した」――。低成長の経済状況とはまるで別世界の話のように爆発的成長を続けるソーシャルメディアだが、その行く手は果たして視界良好と言えるだろうか?
好評連載第4回となる今回は、ソーシャルメディアの人気に陰を落としかねない気がかりな要素について語っていただく。
【第1回】「ソーシャルメディアは死んだ」と言われる日は近い…?」から読む
【第2回】「ソーシャルメディアとサクラの微妙な関係」から読む
【第3回】「「2ちゃんねる」は永遠に不滅?! 」から読む
「いいことづくめ」とはいかないソーシャルメディア
ソーシャルメディアは、利用者に恩恵を与えながら、日々拡張を続けています。しかしそこには、私たち利用者を苦しめる問題も隠れています。
企業とソーシャルメディアの関係について議論を進める前に、これまでの連載で区分してきた4つのエリアに潜むそれぞれの落とし穴に焦点を当てていくことにしましょう。
私たちが踏み込もうとしているソーシャルメディアのジャングルには、いくつかの危険が待ちかまえていることを確認することにしたいと思います。
「現実生活×関係構築」のエリアは
関係を広げるほど疲れる
現実生活と関係構築が重なるソーシャルメディアには、フェイスブックやミクシィなどのSNSの知人リストがあります。
このエリアに属するソーシャルメディアには、個を起点につながる知人どうしの連絡網にお互いの距離を縮める親密圏が強く効きすぎてしまい、参加者が関係を広げれば広げるほど疲れが増幅してしまうという問題があります。
かつて「ミクシィ疲れ」が生じたように、そのうち「フェイスブック疲れ」などといわれる現象も起きてしまうかもしれません。