まあ、イッツジャパンテクノロジーに感動だわっ!、と言いたいところだが、私のような関西人、あ、いや中国人は「これはいらんから、その分安くしろ」と言いいそうである

 歯ブラシ、電気ポット、カップ、時計、壁掛け式のCDプレーヤーなどすべて無印の製品である。

 ふと、「支払いはクレジットカードにしてくれ」と強く言われ、OKした時のスタッフのホッとした表情を思い出す。備品を持ち帰る人、いるんだなと推定される。

ソファでコーヒーを飲んでいると
ジワジワ来る違和感… 

中国「無印良品ホテル」に泊まってみた!評判だが違和感満載

  無印のコーヒーを淹れてソファに座って飲んでみる。

 木を多用したいい部屋で、最初は確かにうれしかった。が、そのうちにジワジワ来る違和感……、これはなに?

(あ、あのおしゃ子のマンガといっしょだ!)

 これはウエブで人気になったマンガである。

 おしゃれな家に住む男としか付きあえない、おしゃ家ソムリエおしゃ子がグラフィックデザイナーの家を訪ねる。そしておしゃれな部屋に一瞬満足しそうになりながら感じる違和感を、「あれもこれも無印やないかー!」、と喝破する話である。

 なんですか、モノの置き場をちょっとでも変えられると怒る男の部屋を訪ねた気持ち?

 おしゃれ過ぎていろんなスイッチの場所がわからないし、木のゴミ箱にもちくわのような真ん中に穴の空いた木のふたがかぶせてあり、ここは吹上御所かよ、いやこの禅な感じが好きな人もいるとは思うが、結局は無印の“ショールーム”。

 別にそれでもいいが、それで1000元は高いわー。

 今、一部の中国人はお金持ちになったが、彼らの金の使い方は関西人と同じ。高いか安いかではなく「性比価高」、つまり何でも「払った値段より価値があるか」に重きを置く。