優秀なエリートには共通点がある。彼らは「真面目に、我慢して、一生懸命」ではなく、「ラクして速く」をモットーに、効率よく結果を出し続けている。まじめさと仕事のパフォーマンスは比例しない。24年間で5万人以上のクビ切りを手伝い、その一方で、6000人を超えるリーダー・幹部社員を選出してきた松本利明氏の新刊、『「ラクして速い」が一番すごい』から、内容の一部を特別公開する(構成:中村明博)
ダメリーマンの特徴とは?
スケジュールは他人に振りまわされたくないものですが、自分の都合ですべてのスケジュールを決められるわけではありません。
あなたは、相手の都合を優先してスケジュール調整をしていませんか?
それでは“ダメリーマン”です。
どんなに自分の仕事のスピードをあげても、スケジューリングで振りまわされたら生産性は一気に落ちます。
スケジューリングこそ、力の「入れ所」と「抜き所」があるのです。
まずは「皆さん、ご都合はいかがでしょうか?」と聞かないこと。これでは、権限のある人たちの都合でどんどん決まってしまいます。
スケジュールは、先に提示された案に沿って検討・調整される傾向があります。相手が誰であってもかまいません。「次回のミーティングは、〇月△日13時でいかがでしょう?」と先にあなたの都合で提示するようにしましょう。
先に提示することで「いつがいいかな」から、「この日のこの時間なら大丈夫」という意識にまわりを切り替えさせることができます。
私が選抜に関わった6000名以上のリーダーたちは、優秀な人ほど最初に日程を提示してきました。
参加者の日程案をメールで集計する場合は、調整役に立候補しましょう。自分優先で日程を決められるからです。スケジューリングのコツは次の3つです。
(1)ミーティングや外出は日程を絞って固める
ミーティングや外出は相手があってのことですが、すでに決まっているなら、その日に固めて入れます。特に外出が伴うミーティングは移動時間もかかるので、同じ地域で固めてしまうのが得策です。
「ちょうどその日、近くにおりますので、ミーティングはこの時間でいかがでしょうか?」と言えば、よほどの先約がない限り調整してくれます。「1日中事務作業」「1日中ミーティング」「1日中外出」としたほうが、必要なものの準備や持ち物、服装などで悩む必要がなくなります。1つのことに集中したほうが時間を有効に使えます。