進捗確認は「色」で行う

 では、進捗確認はどうすればいいのでしょうか?

 最悪なのは、いちいち口頭で確認することです。それはあまりにも非効率。無意味に時間を費やすだけです。

 そこで、私はここでもフォーマットを活用しました。【下図】のようなフォーマットを用意して、定例会議の前に必ず担当者に更新してもらって、会議の場で目視で共有するだけですから、時間を大幅に削減できるからです。

一流マネジャーはプロジェクト管理を「色」で行う

 ご覧のとおり、このシートでも「色」が重要な役割を果たしています。それぞれのメンバーに、定例会議ごとに「現状」「進捗状況」「課題」「対策」などを更新してもらうのですが、「進捗状況」を「色」で表現することで、状況を一目で理解できるようにしているのです。

「色」の意味は次のとおりです。

●「緑」=順調(期日内に完了見込み)
●「黄」=注意(期日内での完了が微妙)
●「赤」=危険(期日内の完了は困難)

 そして、定例会議では、順調に進捗している「緑」には特に触れることなく、「黄」と「赤」のプロジェクトにだけ着目します。そこで重要になるのが、「課題=進捗遅延のボトルネックは何か?」と「対策=そのボトルネックを解消する具体的なアクション」です。なぜなら、会議の目的は、進捗に困難を抱えている案件の問題を解決することだからです。

 ですから、必要であれば、担当者に詳細の説明を求めます。そして、「その対策が妥当なのか?」「その対策を実施するためには、追加リソースが必要か?」などを確認。他のメンバーの意見も参考にしながら、必要な意思決定をするのです。