勉強がすごーく好きってわけじゃないが、「友達が多くて仲間が大事」「楽しいことが大好き!」みたいな子が見ると、「カッケー」「欲しー」、とズキューン! と、心に刺さるものがあるんじゃないだろうか。そして中国はこういう子が多い。
オッポの初期のヒット商品は自撮りが優秀な機種である。
実店舗で試せば、その機能も、そして若者好みにエッジをきかせた色も質感も体験できる。
「私たちの特徴は強いユーザー志向です。お客さんが求めるものを基準に製品開発をしてきた」と、鄧宇辰氏。
1年以上使ったオッポユーザーに話を聞いてみると、写真以外にも、「電池の充電が速くて、使える時間が長い。iPhoneほど画面はハイスペックではないけど、その分、iPhoneより長持ちかも。アプリをあけるのにちょっと時間がかかるけど、フリーズすることはめったにない。アップデートやセキュリティーも良くて、値段からすると非常にいい性能」という。
値段が高ければ、それはすべてに最高のオペレーションができる。
しかし、普通の若者はそこまでお金を出せない。機能の何を優先し、何を落とすか、が消費者目線なのである。そして顧客をつかんだ上で上位モデルを投入してきた。
話を聞いて、「ふむふむ、私も次はオッポを試してみようかな」と思ったから、こういう口コミでの伸びも大きいのだろう。
中国のスマホメーカーは
日本市場でどう勝つか
さて、こういう“実力派のメーカー”が、日本に来たらどうなるか。
イベントのパネリストを終え、食事の席に戻った鄧宇辰氏を直撃してみた。
すぐに席を立ち、応対してくれた鄧宇辰氏は中国南京生まれ。
シンガポールの南洋理工大学を卒業し、メリルリンチ証券などを経て、2011年からオッポのインドネシア事業に参加。インドネシアでのオッポのシェアを2位までに育てあげた。