W杯日本代表戦に経営者が学ぶべき、生き残るための勇気とは
サッカー日本代表のW杯が終わった。ベルギー戦終盤で得点のチャンスから一転、敵のカウンターで失点したことを考えると、ポーランド戦終盤のパス回しは英断だった 写真:新華社/アフロ

ベルギーとの好勝負で生きた
ポーランド戦の「戦略思考」

 サッカー日本代表のワールドカップ・チャレンジが終わった。

 決勝トーナメントでベルギーと対戦した日本は2-3で敗れ、惜しくもベスト8進出が叶わなかったが、貴重な睡眠を犠牲にしてテレビの前で応援した多くの日本人にとって、残念ではあったが、不満の残らない試合だったのではないか。

 FIFAランキング3位のベルギーによる激しいプレッシャーのもとで前半は無失点、後半で2点を先制した結果は、4年後への期待も滲ませる。敵将ベルギーのマルティネス監督も、日本に称賛を送ったという。強豪国を唸らせる試合を実現できた背景には、ポーランドと戦ったグループリーグ最終戦の経験もあったのではないか。

 決勝リーグ進出を見据えたとも思える主力選手の温存はファンには物足りなかったかもしれないし、終盤の時間稼ぎとも思えるパス回しは観客席の大きなブーイングを呼んだ。しかし、より確実に決勝リーグに進出するという目的を叶えるためには、極めて合理的な判断だったと言える。

 同時並行で進んでいたセネガルとコロンビアの試合では、セネガルが失点して日本と勝ち点が並んだ。今回から導入されたフェアプレイポイントでは日本がセネガルを上回っていたため、試合終了までの間にセネガルが得点する可能性よりも、日本がファウルを避けてフェアプレイポイントでの有利な立場を守る方が、決勝リーグへと勝ち進める可能性が高いという判断だった。

 もちろん、セネガルとコロンビアの試合は終了しているわけではなかったので、セネガルが得点していれば、「終盤何もせずに」敗退した日本は大きく責められることになっただろう。何もしないということは、何かをするよりも時として辛い判断である。強豪国との試合は最後まで気を抜けない。昨日のベルギー戦終盤で得点のチャンスから一転、敵のカウンターを食らって失点したことを考えれば、ポーランド戦終盤の時間稼ぎは正解だったと言えるだろう。