週刊ダイヤモンドではワールドカップ開催年の年初の特集で、1次リーグと決勝トーナメント、優勝国などを大胆予測してきた。ロシアW杯開催年の今年ははサッカー解説者の松木安太郎氏に予測を依頼。クロアチアの決勝進出を見事的中させている。だが、松木氏が的中させたのはこれが初めてではない。2002年日韓大会では見事決勝カードを的中、さらに優勝国まで当てている。ロシアW杯で同氏はクロアチア優勝を予測しているが、果たして日韓大会のように的中させることはできるのか。週刊ダイヤモンド2001年12月29日・2002年1月5日合併号の記事を再掲載する。

日本のベスト8
進出を予測

 H組には、日本にとって比較的、対戦しやすい相手が揃った。

 ベルギーもロシアもいいチームだが、今の日本が勝てないレベルではない。チュニジアは苦手なアフリカ勢とはいえ、カメルーン、ナイジェリアのように力でガンガン押してくるタイプではなく、どちらかというとヨーロッパ型。この組合せならH組の一位は当然、日本だ。

 すると、決勝トーナメント初戦で当たるのはC組二位。C組一位はブラジルで決まりとして、二位は中国に期待しよう。それなら日本はベスト8まで望める。

 F組はアルゼンチンとイングランドが順当だが、“死のグループ”という前評判どおり、一歩間違えるとまったく変わる。仮にイングランドが一位抜けすれば、二位のアルゼンチンは決勝トーナメントでいきなりフランスと当たる。本当はこれ、決勝戦として見たいカード。そしてその勝者は次にブラジルと当たる。このブロックは大変だ。

 だからF組のチームは、何がなんでも一位で通過して日本のいるブロックに入りたいはず。だから初戦からチーム力をピークに持っていく調整の仕方になる。決勝戦までにらむと一ヵ月の長丁場、これがどう影響するか。案外、決勝トーナメントの途中で力尽きるかもしれない。

 かたや、ドイツのグループリーグ初戦はサウジ。はっきり言って気楽な相手だ。つまり、チームの調子は徐々に上げていけばよい。しかもドイツはなんだかんだいっても強い国、負けない国というイメージで見られ、怖れられている。それはブラジルも同様だ。両国とも大陸予選では苦戦したが、本大会で上位に食い込む可能性はある。