当時、米ビッグ1どころか、世界のビッグ1だったGMであったが、周知の通り2000年代前半に業績不振に陥りいすゞとの資本提携を解消した後、リーマンショックの影響で経営破綻し、米政府の救済を仰ぐ事態となってしまった。

 先述した通り、当時はGMに代わる後ろ盾をトヨタに求めたいすゞであったが、諸々の環境変化の中、グローバル戦略ではGMとの協業を続けていた。

 具体例を示せば、いすゞは2015年に米国市場での商品力強化とGM商用車事業の拡大強化に向けた協業で合意。2017年には、いすゞがGMの東アフリカ子会社を買収。インドでは排ガス規制に対応してディーゼルエンジンを共有している。中南米でも、いすゞとGMの商用車協業が深化している。

 一方、GMも米政府による救済を受けてから2010年以降は復活を遂げている。グローバル市場では、トヨタ、VW、ルノー日産・三菱自連合とともに1000万台規模のビッグ4の位置づけを成している。

 要するに、いすゞとGMは、GMの業績復活とともに改めて急接近しているというわけだ。

商用車の分野でも
世界再編が進もうとしている

「自動車大変革時代来たる」といわれる中で、いまや乗用車だけでなく商用車の世界再編も進もうとしている。

 商用車の種類は、小型トラックや日本での普通トラックから、欧米での大型トレーラークラスまで幅広い。「物流を担う生産財」としての商用車に求められる技術革新は高まる一方だ。

 例えば、ドライバー不足対策としての自動化(自動運転による隊列走行)や、輸送会社・荷主の業務効率化を実現するコネクティッド。加えて、ディーゼルエンジンが主体の商用車にも徐々に電動化の波が押し寄せている。

 その一方で、世界の商用車メーカーの勢力図も変化しつつある。

 今もダイムラーがトップにあるものの、最近では中国の商用車メーカーが台頭している。事実、世界のトップ10を見れば、中国商用車メーカーの第一汽車や東風汽車などがトップ5社に入っている。