発想が固定化しない

――最後のステップ4には、もうひとつ仕掛けがありますね。アイデア出しにつまってしまったら、「アイデアカード」を引いて、カードに書かれた言葉と課題を付き合わせてみる。

中沢 はい。アイデアカードとは、「食べ物/飲み物」「建物」「乗り物」「父」「アメリカ人」「日本」などアトランダムに言葉を書き込んだトランプカードのようなものです(下図参照)。これを準備しておくんです。

 それで、たとえば、「書店が遠くても大丈夫。それってどういうこと?」という質問に対してつまってしまっとき、カードを引きます。

 カードに「乗り物」という言葉が書かれていたら、「書店が遠くても大丈夫な乗り物ってどういうこと?」というふうに考えてみます。そうしたら、「乗り物や旅をテーマにした本を集めた車両がついた、観光列車」などといったサービスのアイデアが生まれてくるかもしれません。

風間 この「アイデアカード」も重要なステップですよね。普通は、この段階にもタコツボにはまりがちなんです。

 たとえば、「定食屋さんの定食がおいしくない」という課題を解決しようとしたときに、よくあるのは、料理っていう世界の中だけで解決しようとしてしまうこと。課題のカテゴリーと解決策のカテゴリーが一緒じゃなきゃいけないという「思い込み」があるんです。

誰でも「アイデア」がひらめく3つのシンプルな方法

 でも、課題のカテゴリーと解決策のカテゴリーは一緒である必要はない。課題が解決されればいいのですから……。

誰でも「アイデア」がひらめく3つのシンプルな方法

「アイデアカード」をランダムに引くことによって、もともとのカテゴリーではないところから解決策を持ってくることができる。グッと発想が広がるという意味で、とてもいいと思います。

中沢 そうなんです。「idea Picnic」には、下図のように、アイデア発想を豊かにする3つの要素が埋め込まれているんです。

誰でも「アイデア」がひらめく3つのシンプルな方法