収穫25日前にドローンを飛ばして収穫量予想

――できたコメの販売にも関わりますか。

 当社は川上から川下まで網羅してサービスを提供しようとしています。どの農薬をどれだけ使ったという完全な記録が残ることが農産物の商品価値になります。そして、ドローンで撮った画像から収量を予測し、外食や小売企などに提供して、生産者と消費者を橋渡しします。

 収穫の25日前にドローンを飛ばして収穫量を予想します。これは農家とコメの栽培契約を結ぶ企業の役に立つ。

 コメの出来具合を作況といいますが、18年産のように作況指数がずるずると悪くなる場合、不足分の手当てが遅れるとそれだけコメの市況が上がって割高になってしまいます。早く収穫量を把握すれば外食企業などが原料調達コストを下げられるのです。

 予測精度は誤差5%以内を目指します。現在はそれが10%超になってしまうこともありますが、精度が高まってきていて、JA全農や商社なども本気で注目しはじめています。

――19年はどんな年になりますか。

 ドローンを量産し、100台を販売します。この100台でコメづくりを変えて成果を示す。それができるかどうか、勝負の年になります。

――その後も販売台数は増えるのでしょうか。

 はい。5年後には年間4000台を目指します。

――17年に、JA全農や農林中央金庫といったJAグループ、産業革新機構などから総額8億円の資金調達を実施しました。JAグループは農業界のガリバーですが、農薬の売上高を減らしかねないドローンにどれだけ本腰を入れてくれるでしょうか。資本関係を持つことで、他企業との提携がやりにくくなるといったデメリットはありませんか。

 全農に参加してもらった第三者割当増資には住友化学と住友商事が入っています。つまりJAグループとそれ以外の民間(商系)でバランスを取っている。出資比率は商系のほうが若干多いくらいです。

 今年販売する100台は出資者が売るだけでなく、農家に農薬を提供したり、アドバイスしたりといったサービスも行います。

 同じ県のJAグループと商系が当社ドローンの活用で競合するといったことも起きています。