時代の変化が追い風となった
保険の分析・検索システム

 このままではまずい――。そう考えていたところに、ちょうど大手事務機メーカーの子会社でソフトウエアの開発を行っていた兄の勝本伸弘が独立、02年7月にシステム開発の受託会社であるインフォディオを設立した。

 まさに、システム開発を迫られていた弟の竜二にとっては渡りに船。期せずして伸弘のシステム会社が船出したわけだ。この偶然により、独自の保険分析・検索システム「保険IQシステム」が、勝本兄弟の手によって生み出されることになる。

 このシステムの要諦は、保険証券を分析して保障の中身を把握するだけではなく、複数の保険会社の保険商品を比較して顧客にふさわしい商品を選び出すこと。また、分かりやすいビジュアルで顧客に提案することにも腐心し、「最新のテクノロジーを駆使して開発した」と伸弘は言う。

 そうしてシステムが完成したのは、実に1年半後の04年4月のことだった。システムの完成を機に竜二は、保険ショップをフランチャイズ化して全国展開を開始。それと同時に、保険会社を集めてシステムの説明会を開催し、保険商品の保険料など各種データ提供の協力を仰いだ。

「保険会社は冷ややかでしたね」

 当時を振り返り、竜二は苦笑いする。それも無理はない。今でこそ当たり前となった保険商品の比較は当時、保険業法違反ではないか、といわれていたからだ。

 確かに、保険業法には誤解を与える比較を禁じる文言がある。だが、改正保険業法で比較推奨販売が義務付けられたことからも分かるように、商品の比較自体を禁じているわけではない。故に、竜二は「嫌がらせの電話もありましたが、顧客のためという信念の下やり通した」と言う。

 その後、保険販売は大手生保に代表される一社専属一辺倒の世界から、保険ショップに代表される乗り合い代理店、つまり複数の保険会社から顧客にふさわしい商品を選ぶ時代に移行してきた。こうした時代の大きな変化が、勝本兄弟の後押しをすることになる。

 それが、保険会社からのデータ提供など本格的な連携開始だ。