「子どもの話は、天気の話みたいなもので、雑談をつなぐには最適のツールだと思います。天気の話より盛り上がるからなお良しです。年長の子持ちの人が年下の独身の人に向かって『子どもはかわいいから作った方がいい』なんて話すのも日常茶飯事で、そこから話題が広がって盛り上がることは珍しくありません。結婚や子どもの話を振られて、振られた方が反感を募らせることはほとんどないんじゃないかと思います。

 ただ、子どもの話を振るかどうかを唯一留保すべき属性の人がいます。“既婚で、子どもがいない”人です。もしかしたら妊活しているにもかかわらず子宝に恵まれていない人かもしれない。そういった人に子どもの話を振るのはデリカシーがない気がしていて、嫌です。

 よく『野球、宗教、政治の話はタブー』といわれますが、子どもの話も取り扱いを間違えるとそれと同じくらいの危険があると思います」(Gさん)

 女性の間では、“母親になることこそ女性最上の喜び”という考えがある一定数の支持を得ているので(どれくらいの割合かは定かでないが)、この背景を鑑みて、子どもがいない女性に向かって自分の子どもの話をするのはある種のマウンティングと取られる可能性があり、よって子どもの話題が「軽々に取り上げていい無難なもの」とはならない。

 しかし男性の間では、“父親になることこそ男性最上の喜び”という通念が特にあるわけではないので、自分の子どもの話をすることへのはばかりが女性に比べて一段階甘く設定されている。子どもの話がマウンティングには直接的につながらないからである。相手に子どもの話をするか否かについて、男女間で葛藤のあり方に差があるのにはこうした理由があるからではなかろうか。

 今回の取材では、「属性によって交友関係があまり左右されない男性が多数」ということがわかった。結局のところ、それも男女間というより個人間で差があるのでひとくくりにはできないが、それを言ってしまっては身もふたもないので、今書いたことは忘れていただいて、結論、男女間でかような差が見て取れたことは大変に興味深い結果であり、この話題は女性との雑談を大いに盛り上げるものとなるであろうことが予想される。