「山の八白」信仰心が
幸運のキーとなる理由
「お墓参りが大切なのは、言葉ではわかったけれど、まだ納得できないな」
そんな方もいるかもしれません。では、少し、学術的な話をしましょう。
八白の年がなぜ、霊的なパワーを秘めるのか?
その根本には、原典の『易経』にある「艮為山(ごんいざん)」というメッセージがあります。
何度か連載でも話したことがありますから、すでにご存知の方も多いでしょう。
これは、「伝統や先祖とのつながりを大切にせよ。さすれば大成する」という教えです。
この原典は、もう何百年も昔から、学問として存在しているものです。
この八白の年に伝統や先祖を大切にすると、大きく成る。ということが、歴史から立証されているからこそ、現代まで語り継がれています。
だからこそ、一年の中でも、最もご先祖様と結びつきが強くなるお盆の時期こそが、今年のキーポイントになるわけです。
一年の計は元旦にありともいいますが、今年は違います。
今年は、お盆こそが、ある意味、最も大切な時期であると言っても過言でもありません。
ご先祖様から、大成するチャンスやきっかけをもらえるときなのですから。
ここからは、お盆をすぎたときの話をしましょう。
お盆をすぎても、今年はあなた自身、「信仰心」を常に持つことを心がけましょう。
「信仰心」というのは宗教的なことでなく、「今の自分があるのは誰のおかげか」ということを自問自答し、感謝の気持ちを持つことです。
社長であれば、今、会社があるのは誰のおかげなのか?
お客様のおかげ、社員のおかげ、株主のおかげ、関係者もろもろの“おかげ様”があってこそ、成り立っていることを、より強く意識するようにしてください。
個人でもそうです。
少し前に、缶コーヒーのCMで、「世界は誰かの仕事でできている。」というキャッチフレーズのものを見たことがありませんか?
おいしいお弁当を食べて栄養をつける人は、弁当の企画をする人やつくってもらう人がいるからこそ、それにありつけることができる。
弁当会社は野菜農家がいるからこそ、企画した弁当をつくることができる。
野菜農家は運送業者がいるからこそ、野菜を食品工場に運んでもらえる。
運送会社は道路をつくる人がいるからモノを輸送できる。
こうした、つながりで社会はできているということを伝えていました。
人間自身も、これと一緒です。
親がいて、祖父母がいて、またその両親がいるからこそ、今この瞬間、自分がいます。
人間は10代さかのぼると、1024人のご先祖様がいるとされます。
そのうちの一人でも欠けてしまったら、あなたという存在はないのです。
ご先祖様をはじめ、あなたの周りにいる人から神様まで、そのすべてに感謝を述べることが八白の一年では重要です。
まずは、お墓参りにぜひとも行ってくださいね。
目に見えない世界に感謝の気持ちを持てば、きっと、あなたがいざ窮地に陥ったときに不思議な力で助けてくれるでしょう。
こうした「信仰心」というのは、松下幸之助氏や稲盛和夫氏ら有名経営者も持っていました。仲間に感謝し、先祖に感謝し、神様に感謝する。これが人の上に立つものにとって、とても大切な教えなのです。
八白の年は、あと約半年。ぜひ、信仰心を実践してくてみてください。