なぜ「社畜」が生まれるのか?

サラリーマンであっても、「資産」という概念を広げて理解し、自分の中に蓄えていく姿勢が大事です。

しかし、そのような姿勢がすっぽりと抜け落ちていたらどうでしょうか。

サラリーマンは、平日の8時間という「時間」を会社に投じることで、毎月の給与である「お金」を得ています。
そのお金は、家賃あるいは家のローン、食料、衣服などの「プロダクト」に消費され、残ったお金は定年以降の生活のために「貯金」に回されます。
これが一般的なサラリーマンの生活だと思います。

もし、それだけに終始してしまうと、とても味気ない人生に陥るかもしれません

「頑張ったってどうせ給料は増えない」
「食事はすべて安いチェーン店だけで済ませよう」

というように、どんどんと消極的な思考・行動に変わっていくからです
その考えの行き着く先は、「社畜」と呼ばれる人たちです。

生きる上で必要なものは、目に見えるものばかりのように思えますが、目に見えるものだけを追い求めると、人生は空虚なものになってしまうのです。

学びながら働く時代へ

時間やお金を主体的に「見えないもの」に使う例として、とてもわかりやすいものがあります。

それは、教育です。受験勉強や資格の勉強に時間やお金を投じることで、学歴や資格、語学などの「スキル」が得られますよね。

私たちは、小中学校で基礎的な学力を身につけ、さらに高校や大学、専門学校などで専門的な分野を学び、社会に出る人がほとんどです。
つまり、22歳くらいまでが「学ぶ期間」で、そこから60歳くらいまでが「働く期間」に分かれます。

工業化社会だった昭和の時代であれば、この2つは明確に切り分けられました
終身雇用を期待して1つの会社に特化した能力さえ身につければ、60歳の定年まで、安定した生活が送られました。

しかし、これからはそうはいきません。

令和の時代になり、経団連の中西宏明会長やトヨタ自動車の豊田章男社長など、経済界の重鎮が相次いで終身雇用の見直しについて言及するようになりました。

各産業は成長スピードが速くなり、仕事に必要なスキルは日進月歩で変わり続けます