世界で広がる
動物実験の代替法

 欧米では、消費者たちが「動物を犠牲にした製品は使いたくない」と声を上げた結果、多くのメーカーが動物実験廃止を宣言した歴史がある。

 国としてもイギリス、ドイツは1998年に禁止に踏み切り、EUは2004年から、化粧品(シャンプー、リンス、整髪料などを含む)開発の際、段階的に禁止することを決め、2013年には完全禁止とした。

 さらにOECD(経済協力開発機構)やICH(医薬品規制調和国際会議)といった国際機関の化学物質や医薬品の安全性試験ガイドラインにおいても、代替法を取り入れる努力が進められている。

 EUにならうかのように、イスラエル、インド、ブラジル・サンパウロ州、ニュージーランド、台湾などでも化粧品の動物実験が禁止になっており、世界標準となりつつあるのだ。

 大前提として、動物実験は、実験動物を維持管理のための場所の確保、給餌の手間など、飼育コストがかかる。

 それに比べて、代替法は試験管やコンピューターで行うことで経費も時間も圧倒的に削減できる上、人間の細胞を使って、人間に対する安全性を調べられる。また、有毒廃棄物を少量で抑えられるので、実験者の労働衛生や環境保護の点からも有益であることもわかっている。