ホームの電光掲示板を
うのみにしてはならない

 改札口が開くと「強い雨と風のためホームは危険ですので、改札口付近でお待ちください」という構内放送が何度も流れる。改札あたりにとどまる人もいれば、放送にかまわずホームに上がる人もいる。

 しばらく改札口付近にとどまったが、どんな様子になっているか気になり、ホームに上がってみると、人々は、ガラスで遮蔽された待合室に座っていたり、ベンチに腰かけたりしていた。中には、始発の自由席の列に並び始めた人もいた。この始発の新幹線はその後7時過ぎにはドアが開き、7時40分に発車したのだが、構内放送に従って改札口付近にとどまっていた人の中には、席を確保できなかった人もいたに違いない。

 さかのぼって6時過ぎに、ふと始発のホームの電光掲示板を見ると、「のぞみ1号 6:00発 博多行き」という表示の右側に、「5分ほどの遅れ」と表示されているではないか。実は5分ほどで発車するのかと一瞬思い、ホームの駅員さんに聞くと、「未定です。表示はシステム上の都合です」と言う。

 その後も気になって見てみると、6時10分になると「10分ほどの遅れ」と表示され、6時20分になると「20分ほどの遅れ」と表示されるのだ。これは、発車見込み時間を表しているのではなく、現時点で何分遅れているかを示しているものだということがわかった。