このような胆石症の予防効果は、コーヒーに含まれるカフェインによるものなのだろうか。Tybjærg-Hansen氏は「その可能性はある」として、カフェインを含む紅茶やチョコレートも胆石症のリスク低減に有用な可能性があると述べている。しかし、今回の遺伝子解析によれば、コーヒーによる胆石症の予防効果は、コーヒーを飲む人に共通してみられる生活習慣因子ではなく、コーヒーそのものが原因であることも示されたとしている。

 一方、今回の研究には参加していない、米ウェイクフォレスト大学医学部腎臓学教授のAnthony Bleyer氏は、今回の研究結果にやや懐疑的な姿勢を示している。「コーヒーが健康にもたらす効果や悪影響については、次々に新しい報告がなされているが、結論には至っていない」と同氏は指摘。「特に1日6杯のコーヒーに含まれるカフェインは多量で、睡眠や胃液の逆流、不整脈などに大きな影響をもたらす可能性がある」と注意を促している。

 Bleyer氏によれば、今回の重要なポイントは、コーヒーの摂取量自体ではなく、摂取量を増やすことでもたらされた食生活の変化による影響が考えられる点にあるという。同氏は「最終的に胆石症リスクに影響するのは、コーヒーそのものではなく、食生活の変化である可能性がきわめて高い」との見方を示している。

 一方で、コーヒーの健康効果を示した研究は総じて因果関係を証明するものではなく、「コーヒーの胆石症予防効果にも過剰な期待を寄せるべきではない」と付け加えている。(HealthDay News 2019年9月9日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/caffeine-health-news-89/drink-coffee-avoid-gallstones-750039.html

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