最初から最後までキラーとサバイバー間で駆け引きの応酬があり、それがこのゲームの醍醐味である。サバイバーはキラーに見つからないように物陰をつたって発電機を目指す。キラーは発電機周辺を中心に索敵を行う。

 サバイバーがキラーに見つかったら追いかけっこが始まる。基本的にキラーの方が足は速いがサバイバーは素早く障害物を飛び越えることができる。右に逃げたふりをして左に逃げるか、遠くに逃げたと見せかけてその場にとどまるか。

 サバイバーの誰かが肉フックにつるされた場合、ドロケイのようなもので、他のサバイバーはそれを救助することができる。キラーにはつるしたサバイバーをエサに、救助に来たサバイバーを捕まえる選択肢がある。しかし、その場で待ち伏せをするだけだと、他のサバイバーが発電機をじゃんじゃん直してしまうかもしれない。

 どうするか、身はひとつしかない――。といった葛藤が、1試合平均してだいたい15分くらいだが、試合中ずっと続くのである。

キラーとサバイバー
面白さの趣きは異なっている

 キラーとサバイバー、どちらでプレーする時も駆け引きを楽しめる点は共通しているが、面白さの趣きは異なっている。

 キラーには狩りをする楽しさがあり、逃げ回るサバイバーの背を見て「おらおら捕まえちゃうぞ~」と嗜虐的になれる。サバイバーをつって無事昇天させた時はエンティティに貢献できた快感を覚え、謎の忠誠心を自覚することになる。

 海外の配信者を見ているとたまにキラーになりきってロールプレーしている人もいて、サバイバーを切りつけて悲鳴をBGMに「Oh yeah…」とつぶやいたり、画面に向かって立てた中指にキスしたりしている。

 サバイバーはとにかくドキドキする。キラーが近付くとゲーム内で心臓の音がドックンドックンと鳴り始める(これによってサバイバーはキラーとの距離をおおよそ知ることができる)。走ると音や足跡でばれてしまうので、「見つかりませんように」と祈って物陰に潜み、向こうの方で巡回しているキラーをうかがう。

 キラーの姿が見えなくなって、心音はしているけどどこにいったんだろうと思っているところに急にキラーが目の前に現れた時などは、誇張ではなく体が跳び上がり悲鳴を上げてしまう。それくらい緊張感があるから、無事脱出できた時のカタルシスが半端ではない。

 好きなので説明が長くなってしまったが、このゲームについたレビューが話題になった。「50代男性」と名乗る人物からである。