この結果からDambha-Miller氏は「多少の減量でも寛解につながり得る。極端なダイエットは必要ではない」とし、「2型糖尿病はもはや生涯続く疾患ではない。減量してその体重を維持すれば、本質的に治癒し得るものである」と述べている。
2型糖尿病は世界で4億人が罹患しており、一般的には慢性で進行性の疾患とみなされている。その一方で、摂取エネルギー量を1日700kcal未満にするといった極端な食事療法による減量で、2型糖尿病患者の90%近くが寛解し得るという報告も見られる。しかし、本論文の著者らは、寛解はそれほど難しいことではないとしている。
Dambha-Miller氏によると、「寛解導入に関するこれまでのエビデンスは、極端な運動や規制の多い食事療法の必要性を示唆しているが、多くの患者にとってそのような方法は現実的でない。今回の研究では実臨床で継続可能な中等度の減量の長期的な効果を調べた」という。実際に、本研究では特別な介入は行っておらず、同氏は「参加者はそれぞれ異なる方法で減量を達成し糖尿病を寛解させることができた」と述べている。
米デトロイト医療センターのBerhane Seyoum氏は、この研究には関与していないが、「これは糖尿病患者にとって励みになる知見だ。自分がやりやすい方法で取り組めば良いのだから」とコメントするとともに、「減量の程度によらず、身体のインスリン感受性は高まり、糖尿病管理に好影響をもたらす」と語っている。(HealthDay News 2019年 10月4日)
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