高級なビールほど痛風になりやすい?

 そもそも痛風はなぜ起こるのでしょうか? 痛風は、血液中の尿酸の濃度が上がると起こりやすくなります。痛風を引き起こす原因としてよく知られているのが、ビールなどに含まれているプリン体、要するにDNA(デオキシリボ核酸)です。尿酸はプリン体から作られます。

 DNAの代謝物質である尿酸が体内にたまりすぎると、さまざまな病気を引き起こします。血液中の尿酸の濃度が高まると「高尿酸欠症」に、さらにたまりすぎた尿酸が関節の中で結晶化し、炎症が起きると「痛風」になるのです。

 お酒でいうと、酵母がたくさん入ったビールは痛風予防の観点からはおすすめできません。酵母は生き物なので、たくさんDNAが含まれているからです。高級スーパーで売っているような500円ぐらいする高級なビールは避けたほうがいいですね。体のことを考えるなら、プリン体ゼロとか糖質50%オフをうたったお手頃なビールのほうがいいでしょう。

 プリン体は、酒のつまみになるおいしい食べ物にもよく含まれています。例えば、モツ、魚卵、イサキの白子。アンコウの酒蒸し、あん肝、レバー、カツオ、マイワシ、タイ、エビ。どれもDNAが多い食べ物です。食べ物はDNAが多く入っているもののほうがおいしいんですよ。

 一方、DNAが少ないのが、海藻、ハクサイ、ニンジン、ダイコン、チクワ。こちらは価格が安いものばかりですね(笑)。こういうものをつまみにしていれば、自然と痛風は予防できます。

 ただし、美食ばかりが痛風の原因ではありません。親が痛風になりやすい体質だった場合は、DNAの多い食材ばかりを食べていなくても痛風のリスクが高まります。より一層注意が必要です。