会話を始めるのは、いつもこちらからという気持ちで

 また、会話についていくのが最もむずかしいのは、複数のネイティブと一緒のグループ会話です。スモールトークから始まった会話が盛り上がれば盛り上がるほど、聞き取りがむずかしくなります。そのような状況でだんだん話についていけなくなるといった事態は、ビジネスである程度英語が使える人でも、海外に留学か駐在した経験がある人でも遭遇する試練です。

 こうした時に会話についていけなくなってしまう原因には、英語力の問題だけではなく、文化的バックグラウンドが異なるため、話の背景を理解できないという事情もあります。

 英語ノンネイティブの私達が英語でスモールトークをする場合、話が盛り上がれば盛り上がるほど、ついていけなくなるケースもあると、割り切ってしまいましょう。

 潔く割り切ったところで、心がけてほしいのが、会話を始めるのはいつでも自分からという、先手必勝アプローチです。

 まずはこちらから話しかけて主導権を持ち、相手の返答から次の話題につなぐのです。その後は、相手にももっと話してもらって、こちらは徐々に聞き役にまわっていっても良いのです。

 だんだん相手の言っていることが理解できなくなってしまっても、自分が会話をスタートしたことで、気分的にも余裕を持って相手の話を聞くことができますし、何よりも英語での会話に大きな自信がつきますよ。

 まずは相手の負担にならない軽い話題で質問を向け、会話を始めるイニシアティブをとり、その後の質問につなげましょう。

 Ice Break(アイスブレイク)とか、Ice Breaker(アイスブレーカー)という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。“氷を砕く”から転じて、初対面の人同士が集まった会合などで、まず緊張を解きほぐす手法です。アイスブレイクができれば、その後のコミュニケーションが円滑になりますね。

 このIce BreakのICEにかけて、スモールトークの場面がきたら以下を思い起こしてください。

 I=Initiate 始める(話しかけるのはこちらから)
 C=Connect つなげる(相手の返答から次の話題につなげる)
 E=Encourage 促す(相手がもっと話してくれるように仕向ける)

 話しかけるのはこちらからと割り切ると「最初に話しかけられて聞き取れなかったらどうしよう」という不安も払拭できます。話しかけてみて聞き返されれば、もう一度ゆっくり、ハッキリ言ってみればいいだけです。

 会話に乗り気じゃなさそうな無愛想な返事が返ってきたり、実は英語ができない外国人で会話が成り立たなかったなんて失敗もあるでしょう。たまにはそういうこともあると割り切って、まずは自分から話しかけると腹をくくってしまいましょう。

 この戦略はビジネスのシーンにおいても大きな効果を発揮します。ビジネスシーンでスモールトークが必要になる場面は様々ですが、話しかけるのを待つ消極的な姿勢でうまくいくことはありません。

 振られた話題に返答しておけば良いという姿勢では、ビジネスパーソンとして高い評価を受けないのは、はじめにでご紹介した通り、私も経験しました。