8月の住宅ローン金利は、全期間固定金利型と固定金利選択型ローン(10年固定)などが引き下げられ、史上最低水準になった。住宅ローン金利が史上最低水準になったいま、今後借りている住宅ローンをどうすべきか、かつて「繰り上げ返済・借り換えブーム」の仕掛け人となった、ファイナンシャル・プランナー・浅井秀一が、ズバリ解説します。今回は、「10年固定」と「全期間固定金利型」、どちらを選ぶべきか考えます。
「10年固定」も、ついに過去最低水準に!
前回(第2回目)に予想したように、今月(2012年8月実行)の住宅ローン金利は、全期間固定金利型と固定金利選択型ローン(10年固定)などが引き下げられました。
このうち、全期間固定金利型では、フラット35が3ヵ月連続で過去最低金利を更新。そして、民間の「10年固定」も、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行、りそな銀行などが1.35%の優遇金利(保証料を含めた実質金利は1.55%)となり、過去最低水準となっています。
変動金利型の最優遇金利(0.775%~0.875%)も、既に最低水準が続いていますので、住宅ローンの主要な金利タイプ(全期間固定金利型、10年固定、変動金利型)のすべてが、過去最低の水準となったわけです。
ただし、7月下旬の長期金利は若干上昇気味となっていますので、最低金利を更新するという状況は、いったんここで終了する可能性が高いものと予想します。
この8月は、「全期間固定金利型」と「10年固定」での借り換えを検討している人にとっては、まさに最大のチャンスといえそうです。
今回は、この2つのローンのどちらを利用したほうがよいかについて、筆者独自の「損得分岐点レート」を使用した比較方法の概要をお伝えします。