テストの点で測れない「非認知能力」=「考える力」「やり抜く力」「折れない心」の土台は、親が子どもの話を聞くことから作られる! 『自己肯定感で子どもが伸びる12歳からの心と脳の育て方』の著者で、30年以上臨床の場で多くの親子を見続けている医師が断言します。本連載では、子どもの脳を傷つけないで「あと伸びする子」に育てるためのノウハウを、著者が接してきた実例とともに紹介していきます。子どもへの接し方に悩むすべての大人、必読!

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なぜ「自己肯定感」が
高い人生はお得なのか?

 近ごろ、「自己肯定感」という言葉をよく耳にするようになりました。皆さんは「自己肯定感」に何かしら興味を持たれて、このページを開いてくださったことと思います。そこで質問です。「自己肯定感とは何か」と聞かれたら、説明できますか? なんとなく温かくていいもののようなイメージはあっても、いざとなると何と言えばいいか、パッと言葉が出ないのではないでしょうか?

「自己肯定感」は本来、複雑な概念なのですが、ごく簡単にいうと、自分に自信を持っているということです。ここでいう自信は、文字通り「自分を信じる」、「どんな自分も受け入れている」という意味の自信です。同じ自信でも、何でもうまくできると思い込むような、いわゆる自信家の自信とは別物です。

 新しいことに挑戦するとき、多くの人は「うまくいくのだろうか?」と不安がよぎります。それは当然のことです。このとき「自己肯定感」の低い人は、物事を始める前から自分を否定してしまうのです。
「うまくいくだろうか? 失敗したらどうしよう……」
「最後までできるか心配でたまらない」

 自分で自分のことを否定してしまうので、実力の半分も発揮できないようなことが起こり、成果を上げられません。

 反対に、「自己肯定感」の高い人は、もしダメでもなんとかなると思えるものです。
「やってみよう! うまくいくかもしれない」
「うまくいかなくてもまた挑戦すればいいから、思いきってやってみよう」

 とくに理由がなくてもポジティブなイメージをもつことで100%かそれ以上のパフォーマンスを発揮できるのです。