経済成長率を見ると、主要各国の中で日本だけが一人負けの状態である。1997年を基準にすると、2018年の名目GDPは英米で2倍を超え、ユーロ地域で1.8倍であるのに対して、デフレで経済が縮小した日本はようやく20年前の水準に達したにすぎない。なぜ日本だけが経済停滞を余儀なくされているのか。日本が置かれている危機的状況について、『米中密約“日本封じ込め”の正体』を上梓した日本金融財政研究所所長の菊池英博氏に話を伺った。

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「危険な国」と認識される日本

 21世紀に入って中国が経済的にも政治的にも台頭し、米中間での対立が表面化してきた。米国の凋落と中国の台頭で、西アジア、極東アジアにおける覇権交代が進み、米中の共存共栄関係から対立構造が目立つようになってきた。

 もはや米国だけに頼ればよかった戦後70年のよき時代は終わりつつある。

 米中の覇権争いが目立つようになったが、実は米中両国で行われている政策があった。

 それは「日本封じ込め」である。

 日本は、米国と中国から「危険な国」として封じ込められており、長期デフレから脱却できないようになっている。さらに、安倍首相の米国従属・中国敵視の外交によって極東アジアで孤立しており、経済力も新自由主義で衰退している。そこに、安倍首相を中心とする煽動で、戦前回帰の危険な兆候が強まっている。