桜蔭・雙葉・豊島岡女子・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、保護者から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの学習メソッドが凝縮されたシリーズ累計3万部突破の『女の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「女の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。

「子どもの語彙力」が上がる「母娘のおしゃべり」の秘訣とは?Photo: Adobe Stock

 最近の子どもたちに読解力が欠如している大きな原因は、語彙不足にあります。「大みそか」という言葉を知らなかった子どももいるくらいです。

 英単語を知らなければ英語の文章を読むことができないように、日本語の語彙が少なければ長文読解は難しくなります。

 国語が得意な女の子が多い中で、それを苦手にしていると、中学受験でハンデになります。だから、苦手な子はなおさら、語彙を増やしていく必要があります。

 私たちの世代は、祖父母と接する機会も多く、いろいろ古い言葉も耳にして育ちました。棋士の藤井聡太さんは、若いのにとても語彙が豊富で驚かされます。

 おそらく、自分よりもはるかに年上の人たちと会話を交わす機会が多いからでしょう。

 しかし、核家族化が進み、スマホばかりいじっている今の子どもたちは、使っている言葉がとても限られます。

 親御さんにお願いしたいのは、もっと子どもといろいろな分野について、多様な言葉を使っておしゃべりしてほしいということです。

 上から目線になる必要はありませんが、大人の話すいろいろな言葉を子どもに聞かせてください。精神年齢が高い女の子は、大人が使っている言葉に興味を持ち、どんどん吸収していくはずです。

 女の子はお母さんをリスペクトしていて、憧れてもいますから、普段から子どもが興味を持っている世界よりもちょっとだけレベルが上のこと、たとえば、ファッションやマナーについてなどを母娘で話すのもいいでしょう。

 こうしたことで「これまで知らなかった言葉」を耳にした子どもは「○○ってなに?」と聞いてくるはずです。そのときに、ぜひ正しい知識を与えてください。

 もし、自信がなかったら、子どもと一緒に辞書を引いてください。子どもが興味を示したら、「こういう言い方もあるんだって」と関連した言葉についても話してみるといいでしょう。

 もちろん、嫌いなものを無理に与えても逆効果ですので、興味を持ちそうなものの中から、少しだけレベルの高い言葉が使われているものを選んでみてください。