コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。
ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。
発売3週間で7.6万部を突破した、樺沢紫苑氏による最新作『ストレスフリー超大全』では、ストレスフリーに生きる方法を、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介した。
「アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫る――。
サプリメントはいいのか、悪いのか
必要な栄養素をとりたいときに、サプリメントは便利に見えますが、「効果がないので意味がない」という話もよく聞きます。
ジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、「心臓血管疾患やがん、認知症や言語記憶、心筋梗塞、いずれに対してもビタミンやミネラルなどのサプリメントは予防効果がなかった」という結論が出ています。
栄養素や栄養物質が100種類以上もある中で、たった1つのサプリメントを飲んで、生活習慣病のリスクが大きく減るなんてことはありえません。
生活習慣病は、喫煙、運動不足、睡眠不足、ストレス、偏った食事など、いろいろな要因が絡み合って起こります。食事も、その要素のひとつです。
単一の栄養素が足りないからといって、すぐに生活習慣病になったり、逆に、摂取することで寿命が延びたりすることもないのです。
じゃあ、サプリメントにはまったく意味がないのでしょうか。それもまた違います。
たとえば、「ビタミンB6」は、ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、GABA、アセチルコリンなどの主要な脳内物質の生成に必須のビタミンです。「ビタミンB12」も、脳の神経機能の維持に不可欠なビタミンです。これらは「神経ビタミン」とも呼ばれます。
「神経ビタミン」が不足しても、すぐに病気になったり寿命が縮んだりすることはないけれど、脳のパフォーマンスを下げる可能性は極めて高いです。
精神科医の私が飲んでいるサプリメント
厚労省の「国民健康・栄養調査」によると、20代はビタミンやミネラルなどの18種類の栄養素のうち16種類が不足、「ビタミンC」「ビタミンA」「ビタミンD」「カルシウム」「食物繊維」の5種類は極めて不足(目標値の60%以下)ということが明らかになっています。
「できるだけ食事から栄養を摂取する」という努力は絶対に必要ですが、どうしても難しければサプリメントで補充するのもありです。
ちなみに私が毎日飲んでいるサプリは、「マルチビタミン(ビタミン、ミネラルが25種類配合されたもの)」「DHA、EPA」「ビタミンC」「ビタミンD」「マグネシウム」の5種類です。
食事から必要な栄養素をバランスよくとることを目指しつつ、どうしても不足しがちな栄養素だけをサプリメントで補っています。
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
最新刊は『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)。シリーズ70万部の大ベストセラーとなった著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)をはじめ、16万部『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、10万部『神・時間術』(大和書房)など、30冊以上の著書がある。
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